「ジェニシスこそターミネーター3だ」ジェームズ・キャメロン語録

ターミネーター

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製作に関わっていないにもかかわらず、ジェームズ・キャメロンを前面出しにした大宣伝がすごかった2015年の映画『ターミネーター: 新起動/ジェニシス』(Terminator Genisys)。

「ジェニシスがターミネーターの3作品目だ(ターミネーター3だ)」など、ジェームズ・キャメロンの名言(迷言)として語り継がれています。

とにかくジェームズ・キャメロン

ポスターやチラシ

「ターミネーター・ジェニシス」の宣伝ポスターやチラシには、とにかくジェームズ・キャメロンの名前が吹き荒れていました。
期待を遥かに超える大どんでん返し。必見の作品だ!!
ジェームズ・キャメロン-「ターミネーター」「ターミネーター2」監督/脚本

このポスターの書き方だと、ジェームズ・キャメロンが『ターミネーター: 新起動/ジェニシス』を手掛けたと勘違いして観た人もいるのではないでしょうか。

「ジェニシスこそターミネーターの3作品目だ」ジェームズ・キャメロン宣伝動画

上のポスターのJ.キャメロンの文言の元ネタとなったのは、以下のインタビュー動画です。

この宣伝動画でのジェームズ・キャメロン「お墨付き」の全面押しもすごいものがありました。とにかく「ジェームズ・キャメロン絶賛!」の連発。


映画の中身よりも明らかにジェームズ・キャメロンのほうが目立っているという状態。

ジェニシスに関するジェームズ・キャメロン語録

以下、ジェニシスを大宣伝するジェームズ・キャメロン語録です。
I had no idea what to expect sitting down. I was not involved in the making of the film. I didn’t direct it. I didn’t write it. I’m just a fanboy. I’m in a dark theater, the movie starts, and I start to see things I recognize. It’s being very respectful of first two films. Then all of the sudden, it just swerves. And now I’m going on a journey. I feel like the franchise has been reinvigorated, like this is a renaissance.

If you look at why the films became classics, they had characters that you like. The new film, which in my mind I think of as the third film, we see Arnold take the character even farther.

Everyone responds to Sarah Connor. For women, I think she represents a kind of empowerment and yet there’s a vulnerability there because that strength comes at a price.

We went from in the first film the Terminator being the worst badass in history to in the second film him being almost a father figure. The idea of taking John Connor and flipping him to the bad guy. It’s pretty cool, because you got a rift against expectation. It’s all about the twist.
If you like the Terminator films, you’re gonna love this movie.
https://movies.yahoo.co.jp/movie/350949/trailer/?vid=45078
製作には関わっていないが観るのが楽しみだった。一人のファンとして劇場でいち早く本作を観た。冒頭は見覚えのあるシーンだ。1,2作目をリスペクトした作りだ。しかし予想外の展開になる。未知の領域に踏み込んだ。新たな命が吹き込まれた。シリーズの「ルネッサンス」だ。

私が創造し愛されたキャラクターが帰ってきた。本作は私にとって「ターミネーター」の3作目だ。アーノルドがキャラクターをさらに進化させた。

誰もがサラに共感する。サラは強い女性の象徴だ その反面、優しさものぞかせる。

ターミネーターは史上最強の悪役から2作目で理想の父親像となった。今回はジョン・コナーが一転して敵になる。

期待を遥かに超える展開。予想外のどんでん返しだ。「ターミネーター」シリーズのファンは必見の作品だ。

『ターミネーター3』(Terminator 3: Rise of the Machines)面子丸つぶれ

" The new film, which in my mind I think of as the third film."「本作は私にとって「ターミネーター」の3作目だ。」とのことで、ただでさえ黒歴史化がささやかれていた2003年の『ターミネーター3』(Terminator 3: Rise of the Machines)は完全に否定され、T3の面子は丸つぶれとなりました。

「ジェームズ・キャメロン」商法にうんざり

むしろ逆効果だった?

このジェームズ・キャメロン全面押しの大宣伝をおこなったジェニシスを観た世間の反応の一部は以下の通り。
ジェームズ・キャメロン絶賛!?…って本当なの?って思う作品。ジェームズ・キャメロンが絶賛している動画があるけど、これも特撮で作ったんじゃないの?って疑問だけが残りました。 https://movies.yahoo.co.jp/movie/350949/review/3078/
キャメロンも絶賛とかw
(某氏が)◯◯が絶賛とか◯◯の監督最新作とかっていうキャッチコピーの映画には駄作が多いと言ってましたがその通りw それにしてもキャメロンも絶賛はダメでしょ。キャメロンには失望しました。 https://movies.yahoo.co.jp/movie/350949/review/69/
キャメロンに騙された~
https://movies.yahoo.co.jp/movie/350949/review/122/
拝見、ジェームス・キャメロン監督
本当に観たのか?キャメロン!なんかグッチャグッチャじゃねーか!
https://movies.yahoo.co.jp/movie/350949/review/2979/
キャメロン絶賛はヤラセ?全米大コケ&酷評
全米では評論家たちが100点満点で27点という酷評で初登場も3位の大失敗作 宣伝に使われているキャメロン監督の絶賛の声は、ヤラセではないか? と思えるほどです
https://movies.yahoo.co.jp/movie/350949/review/55/

「ジェームズ・キャメロン絶賛!」の大宣伝と、映画本編の内容との乖離が激しく、世間からブーイングが起き、このキャメロン全面押しの大宣伝は、むしろ逆効果だったことがうかがえます。

最低評価

ちなみに「ジェニシス」は、映画レビューサイト「ロッテントマト」では、ターミネーター作品で最低評価を記録しています。

ターミネーター全作品の、ロッテントマトにおける評価を表にまとめると下図のようになります。
ターミネーターの評価相関図
→詳細:ロッテントマト評価順【ターミネーター全作品】

「ターミネーター・ニューフェイト」がコケた要因にも

このジェニシスでの「キャメロン大絶賛」商法により、世間に不信感が広がり、キャメロンは人々の中でオオカミ少年化し、信用を無くしました。
ちなみにwikipediaには、
しかし、公開後にシュワルツェネッガーへの友情から発言しただけであり、本意ではなかったと語っている。
https://ja.wikipedia.org/wiki/ターミネーター:新起動/ジェニシス

との記述がありますが、その引用元が不明で真偽も不明です。

いずれにしても、これだけあからさまに「絶賛」したのは事実なのであり、そこにジェニシスの核心的利益が発生していることも事実なので、ジェームズ・キャメロンの胡散臭さというのが、「ターミネーター・ジェニシス」から付きまとうようになりました。

この世間の空気にあまりに鈍感だったターミネーター映画権利保持者と制作会社は、とにかくジェームズ・キャメロンさえ製作に加われば(=キャメロンのネームバリュー依存)とのことで、「ターミネーター・ニューフェイト」の製作に取り掛かってしまい、それがまた「ニューフェイト」の大失敗を引き起こすことになります。→詳細:作る前から失敗していた「ターミネーター・ニューフェイト」

完全矛盾

「ターミネーター2の正統な続編」というふれこみで登場した「ターミネーター・ニューフェイト」ですが、一般人の感覚で言えば「ジェニシスこそターミネーターの3作目だ!」と言っていたあれは何だったの?ということになります。

この完全なる矛盾から生じる混乱と胡散臭さが公開前から漂ったことも「ターミネーター・ニューフェイト」がコケた1つの要因でしょう。

ニューフェイトの撤回もありえるのかも

この「ジェニシス」大宣伝から「ニューフェイト」の一連の流れによって生じたJ.キャメロンへの不信感は、「アバター」の続編の評価にも影響を与えるかもしれません。

また、以上の経緯をふまえると、『ターミネーター:ニュー・フェイト』(Terminator: Dark Fate)が大コケし大失敗に終わったという結果をふまえ、ジェニシスでの大宣伝と存在同様、「ニューフェイト」も撤回し、無かったことにする可能性もおおいにありえる、ということになります。

「ジェニシス」の宣伝が「言わされた」のなら、「ニューフェイト」の製作関与も「無理やり関わらされただけで、本意ではなかった。(だから監督しなかった。)」と言いかねません。

過去の実例の通り、ターミネーター・シリーズは、コケた作品は確実に黒歴史化されます。ターミネーター史上最大の大コケを記録した「ニューフェイト」も黒歴史化する可能性は非常に高く、数年後には、「あれ?確かニューフェイトが正統な続編だったんじゃなかったっけ?」という状態に次の作品でなることは、簡単に想像できます。
ターミネーター:ニュー・フェイトを無かったことにする方法

# JAMES CAMERON 名言集

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