グーニーズの海賊船があった場所(祝キー・ホイ・クァン)

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グーニーズの海賊船

先日、SF映画『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』(略称:エブエブ)で、キー・ホイ・クァン(Ke Huy Quan、ジョナサン・キー/Jonathan Ke)がアカデミー助演男優賞を受賞しました。

そのアカデミー授賞式でのスピーチでは、キー・ホイ・クァンは『グーニーズ』で共演したチャンク役を演じたジェフ・コーエンにも感謝の意を表すなど、『グーニーズ』にも言及していました。

エブエブでオスカー受賞!キー・ホイ・クァンが日本のファンにメッセージ『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』イベント上映動画
・・・『グーニーズ』『インディ・ジョーンズ/魔宮の伝説』などで子役として一世を風靡し、最新作『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』の応援企画として、8日に都内で行われた「キー・ホイ・クァン祭り!」に寄せた動画メッセージが公開。

映画『グーニーズ』(The Goonies、1985年)と言えば、「海賊が遺した財宝探し」がテーマで、最後に海賊船が登場しますが、あの海賊船はいったいどこにあったのでしょうか。

海賊船が撮影された場所

CG(VFX)技術が発達した現在と違って、『グーニーズ』が作られた1980年代はまだSFXの時代で、画面の合成技術などはあったものの、基本的にはアナログ手法がメインで、巨大なセットを作ったり、着ぐるみや特殊メイクが主流でした。

『グーニーズ』の海賊船も、フルサイズの海賊船のセットがステージ(体育館のようなスタジオ)内に作られ、その中に大量の水を入れて撮影されたものでした。
グーニーズ海賊船のメイキング
https://www.reddit.com/r/Moviesinthemaking/comments/io9nkb/pirate_ship_from_the_goonies/

海賊船が作られた場所

  • Warner Bros. Studios - Stage No.16
    (ワーナーブラザーズ・スタジオ・ハリウッド・ステージ16)
  • 4000 Warner Blvd, Burbank, CA 91522 U.S.A.
  • 座標:34.147528821615936, -118.33913256371385
  • Warner Bros. Studio Tour Hollywood(スタジオツアー)
    URL: https://www.wbstudiotour.com/ja/

アメリカのハリウッド北部のバーバンクにあるワーナーブラザーズ・スタジオには、「ステージ」と呼ばれる、体育館のような建物がそれなりの規模のものだけでも20以上あります。

スタジオで一番大きな「16番 ステージ」

その中でも一番大きな「16番 ステージ」に『グーニーズ』のフルサイズの海賊船のセットが作られました。船だけでなく、ダムレベルの大量の水も必要とする、かなり大掛かりなセットです。

ステージ16の紹介動画

この「16番 ステージ」がどのくらい大きいか?というと、フルサイズのジャンボジェット機のセットが作れるほどです。

カート・ラッセル、スティーブン・セガール、ハル・ベリーらが出演した、ハイジャックがテーマのアクション映画『エグゼクティブ・デシジョン』(Executive Decision、1996年)では、フルサイズのボーイング747型機をこのステージ内で再現して、撮影に臨んだとのことです。
ワーナーブラザーズ・スタジオ・16番ステージ

この「16番 ステージ」は、昔は他のステージと同じ大きさでしたが、巨大なセットを組むために、特別に高さをかさ増しました。そのため、外から見ると、このステージ16のみ、かさ増し補強をした土台が外壁側面下部にあり、1つだけ変な形をした建物となっています。

そしてこのステージ16のみ、ワーナーブラザーズ・スタジオのあの巨大なロゴがドーンを掲示されており、ワーナーブラザーズ・スタジオの代表的なステージであることを表しています。
ワーナーブラザーズ・スタジオ・ステージ16
カサ増しした分、頭一つ抜きんでているため、このステージ16は、ワーナーブラザーズ・スタジオの外、西側の一般道(Olive Ave.)からも眺めることができます。

ちなみに『ターミネーター・サラ・コナー・クロニクルズ』の、サバンナ・ウィーバーの学校のシーンが撮影されていたのも、このステージ16の手前です。(詳細↓)
『ターミネーター・サラ・コナー・クロニクルズ』は、使っていない場所はないのではないか?と思えるほどワーナーブラザーズ・スタジオの隅々までロケ地として使い倒しているのがおもしろいところです。


各ステージの入り口には、そのステージで撮影された代表的な映画のタイトルが表札として掲げられています。
ワーナーブラザーズ・スタジオ・ステージ16の歴史

スタジオツアーに参加すれば、こうしたスタジオの合間をカートに乗った状態で見学していきます。あいにくステージ16は、巨大なセットが組まれていることが多いため、つまり長期的に使用されていることが多いため、中まで見学できる可能性は少ないですが、空いているスタジオがあれば、見学できる時もあります。

また、確率は低いですが、各ステージ間を、俳優さんらがウロウロしているのに遭遇することもあります。

ちなみにスタジオの中が、本番の撮影中だと、ステージ外の角にある赤色回転灯が点灯するようになっており、それが「入館禁止」のサインとなっています。

キーホイクアンのインスタグラム
https://www.instagram.com/p/Cjq-kRCpoAS/

キー・ホイ・クァンもこのステージ16には、思い入れが深いようで、ステージ16の表札の『グーニーズ』のタイトルが彫られた部分を指さす写真を自身のインスタグラムに上げています。

海賊船が出航した海(エンディング)

船の撮影自体はワーナーブラザーズ・スタジオ内のセットですが、エンディングの船が海に出ていくシーンのロケ地は以下の場所です。
グーニーズのロケ地

『グーニーズ』のエンディングで、海賊船が海に出て行ったシーンは、サンフランシスコから北へ車で2時間ほどのところにある、Goat Rock Beach(ゴート・ロック・ビーチ)が撮影に使われていました。

この海岸は、岩礁に穴が開いたArched Rock(アーチド・ロック)が有名で、映画の中にもそれがしっかり映るようなアングルになっていました。

尚、海に浮かぶ海賊船は合成映像です。

『グーニーズ』が公開されてからもうすぐ40年になります。

この時の流れの中で、数々の名作が「ステージ16」から生み出され、積み重なっていき、また当時の子役が紆余曲折を経て、アカデミー賞を受賞するまで成長する・・・というのは、とても感慨深いものがあります。

【目次】
  • 登場人物紹介・・・2
  • 物語・・・4
  • グーニーズ・キャスト・・・18
  • スナップ・ショット・・・28
  • メイキング・オブ・グーニーズ・・・30
  • ブービー・トラップ・・・34
  • コンセプト・アート・・・38
  • ストーリー・ボード・・・44
  • 設定・・・46
  • グーニーズ・クルー・・・48
  • タコも出た!未公開シーン・・・52
  • サマー・レストラン・・・54
  • メイクアップ・・・56
  • 海賊船インフェルノ号・・・58

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