タイムトラベル発着の名所グリフィスパーク

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タイムトラベル駅グリフィスパーク

タイムトラベルの発着地点の名所といえる、アメリカ・ロサンゼルスにあるGriffith Park(グリフィス・パーク)

有名なハリウッド・サインや観光スポットのGriffith Observatory(グリフィス天文台)などがあり、LA市民の憩いの場ともなっています。

そんなグリフィス・パークですが、実は映画の中においては、タイムトラベル発着の名所となっているので、その辺りをまとめました。

ターミネーター(T-800)が到着

映画『ターミネーター』(The Terminator、1984年)では、1984年5月12日1:52amに、シュワちゃんターミネーターT-800が、このグリフィス・パーク内にあるGriffith Observatory(グリフィス天文台)に、タイムトラベルで到着します。
ターミネーター1グリフィス天文台

ターミネーター到着地点


実は「ターミネーター1」の当初の脚本では、到着地点はグリフィス天文台ではなく、ロサンゼルスのある小学校で、目撃者はゴミ収集車のオジサンではなく、となっていました。
→詳細:カイル・リースと来た別の兵士(ターミネーター1脚本)

『理由なき反抗』との共通点

このシュワちゃんのタイムトラベル到着地点は、ジェームズ・ディーンの映画『理由なき反抗』(Rebel Without a Cause、1955年)の、ナイフでの切り合いシーンが撮影されたことで有名です。
理由なき反抗グリフィス天文台
  • グリフィス天文台
  • コイン式望遠鏡
  • チンピラ
  • ナイフ

という点が『理由なき反抗』と『ターミネーター』で被っています。

もしかしたら、ジェームズ・キャメロンがここをターミネーターの到着地点に選んだのは、「理由なき反抗」のこのシーンにインスピレーションを得たのかもしれません。

「バックトゥザフューチャー」発祥の地(デロリアンの出発地点)

映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー』(Back to the Future、1985年)で、時計台に落ちる雷を受けるためにデロリアンを疾走させた道路の出発地点も、このグリフィス・パークにあります。
バックトゥザフューチャーのタイムトラベル始発点

デロリアンのスタート地点(START HERE)


ドクが予め地面に"START HERE"と白ペンキで目印(スタートライン)をつけていた場所。主人公マーティ(マイケル・J・フォックス)がデロリアンをスタンバイさせるもエンジンがかからず、頭突きしたらエンジンがかかったシーンも、このグリフィス・パークで撮影されていました。

タイトル『バック・トゥ・ザ・フューチャー』の通り「未来へもどる」滑走のスタート地点ということで、グリフィス・パークのこの場所はまさに『バック・トゥ・ザ・フューチャー』発祥の地と言えます。

グリフィス・パークからユニバへ瞬間移動

あの雷を受けた時計台のシーンはユニバーサル・スタジオ内にあるのですが、デロリアンのスタート地点はまったく違う、このグリフィス・パーク(の駐車場)で撮影されていたのです。
なぜならユニバーサル・スタジオ内のあの道路は160mほどしかなく、タイムトラベルするために140km/h以上を出すまで加速し続けるシーンを撮るには、スタジオ内だけでは尺がなさすぎるからです。
→詳細:グレムリンが暴れたバックトゥザフューチャーの街

そのため、デロリアンの背後には、グリフィスパークの特徴的な街灯が映っています。デロリアンの左側に映っている二股に枝分かれした木は、残念ながら2016年5月~2017年11月の間に伐採され消滅。今はグリフィス・パーク・トレイルズへ合流する脇道(近道)となっていますが、街灯は現存しています。

Bluebird Motel(ブルーバード・モーテル)

デロリアンの背後にある"Bluebird Motel"(ブルーバード・モーテル)というのは、芸が細かいですが実際に「バックトゥザフューチャー」の劇中に存在しており、デロリアンの未来への疾走途中にしっかりと映っています。
ブルーバードモーテル
この通りは、グレムリンのケイトが働いていたバーが面しており、また、デロリアンが突っ込んだ突き当りの映画館は、グレムリンで爆破された映画館です。
→詳細:グレムリンとターミネーターの共通点

ちなみにこの時、デロリアンがタイムトラベルで未来に到着したのを最初に目撃したのはホームレス(ビルバレーの元市長)でした。
一方、「ターミネーター」でカイル・リースがタイムトラベルで到着したのを最初に目撃したのもホームレスである・・・という共通点があります。

未来を左右するトンネル・チェイス

映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー PART2』(Back to the Future Part II、1989年)の、未来を左右するスポーツ年鑑の取り合いアクションが展開されたトンネルも、このグリフィス・パークにあります。
バックトゥザフューチャーのトンネル

トンネル


ビフの車とホバーボード・アクションを繰り広げ、ドクの空飛ぶデロリアンにピックアップされて助かったマーティは、そのままデロリアンにぶらさがったまま、「Lyon Estates」(リヨン・エステート)の分譲地の入り口まで運ばれます。
つまり、フィクション上は「Lyon Estates」はこのトンネルの近くにある、ということになります。
その直後、ドクのデロリアンは落雷を受けて、西部時代へタイムスリップしてしまいます。

何かとタイムトラベルに関係するのが、このグリフィス・パークです。

ちなみにこのトンネルですが、映画『ウォー・ゲーム』(Wargames、1983年)の中の、NORAD(米軍基地)のトンネルのロケ地としても使われています。

その他グリフィス・パーク関連

タイムトラベルに直接関係ありませんが、タイムトラベル作品であるターミネーター・シリーズには、何かとこのグリフィス・パークが登場するので、その辺りもついでにまとめておきます。

ターミネーター3

映画『ターミネーター3』(Terminator 3: Rise of the Machines、T3、2003年)の墓地を出た後の、霊柩車でのカーチェイス(T-Xとのバトル)シーンも、このグリフィス・パークで撮影されていました。


T-Xが丁寧にノコギリで霊柩車の上部を開け、霊柩車がトラック荷台の底部をすり抜けるシーンです。

ターミネーター・サラ・コナー・クロニクルズ

『ターミネーター:サラ・コナー クロニクルズ』(Terminator: The Sarah Connor Chronicles、TSCC、2008-2009年)にも何かとグリフィス・パークが登場します。

アリソン・ヤングが誕生日を過ごしたグリフィス・パーク

アリソンヤングが「審判の日」の前の、自分の誕生日を家族と過ごしていたのがグリフィスパークです。

妹が(そのブレスレットを)私の誕生日にくれた。7月22日に。その日はグリフィス・パークで友達を呼んでパーティを開いてもらった。私はシルバーのマウンテンバイクに乗ってる男の子を見て、お父さんに「あれがほしい。」と頼んだ。お父さんは「来年ね。」と答えた。でも次の年はパーティは無かった。誰も・・・(「審判の日」が起きたのでみんな死んでしまった)
(シーズン2第4話)

アリソン・ヤングはPalmdale(パームデール)に家があるのですが、わざわざ家族でグリフィス・パークまで来ていたようです。
→関連記事:アリソン・ヤングの実家

カイルとデレク・リース兄弟が鹿狩りにきたグリフィス・パーク

「審判の日」の後、カイル・リースと兄デレク・リースが食べ物を求めて猟に出た場所が、グリフィス・パークでした。デレク・リースが、ジョン・コナーの父であるカイル・リースとの思い出話を以下のように語っています。

No, after. We were up in Griffith Park hunting for food. It was a big bastard too. Your dad had never seen one before. I mean, not like that. After I killed it, and we got close...your dad started crying. But more than I'd ever heard or seen him. I didn't know how to make him stop. I buried the deer. We went hungry. He was just a boy.

いいや、審判の日の後だ。俺たちは食べ物を求めてグリフィス・パークに狩りに来ていた。デカい鹿がいたよ。見たこともない大きさだ。俺が仕留めた後、近づいたらお前の父さん(カイル・リース)が泣き出したんだ。今までないくらいに。どうやったら泣き止ませることができるのか分からなかったよ。それで俺はその鹿を埋めた。俺らは空腹のまま帰ったよ。カイルはまだ子どもだったんだ・・・。
(シーズン2第5話)

このカイル・リースが泣く描写は、「ターミネーター1」のこのターミネーター2発祥の地T1【フォールズ・カフェ】でカイル・リースが泣くシーンを彷彿させます。

ターミネーター4

映画『ターミネーター4』(Terminator Salvation、2009年)では、山を越えてやってきたマーカス・ライトが、グリフィス・パークと連なっている山にあるThe Hollywood Sign(ハリウッド・サイン)の脇に立ち、破壊されたロサンゼルスの街並みを呆然と眺めるシーンがあります。

そのThe Hollywood Sign(ハリウッド・サイン)も「審判の日」の核ミサイルで破壊されています。

以上、何かとタイムトラベルやターミネーター作品と関わりがあるグリフィス・パークでした。

グリフィス・パークは、北側にワーナーブラザーズ・スタジオやユニバーサルスタジオなど映画スタジオ群が隣接していることもあり(つまり映画スタジオの裏山という立ち位置)、ロケ地として使われていない公園の敷地はないのではないか?というくらい、あらゆる場所が数多くの映画に登場しており、ハリウッド映画とは切っても切れない関係にあるようです。

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