ライリーが初登場した高校のキャンパス

サラコナークロニクルズ ロケ地

t f B! P L


大惨事のあと、サラ・コナーからの言いつけもあって、高校に登校はしてみるものの、学校に居場所がなく、キャンパスの芝生に座ってたそがれるジョン・コナー。そこにライリーという女の子が現れ、ジョン・コナーに話しかけます。
(「ターミネーター・サラ・コナー・クロニクルズ」シーズン2第2話「原子力発電所 / Automatic for the People」)

高校はこのカンポ・デ・カフエンガ高校の設定のままですが、今回の校内キャンパスのロケ地はこちら。

Campo de Cahuenga High School Campus

Film Location - Riley First Appearance

  • Warner Bros. Studios "Building No.140, Warner Bros Television"
  • 4000 Warner Blvd, Burbank, CA 91522 U.S.A.
  • 座標: 34°09'00.5"N 118°20'09.5"W
    34.150133, -118.335960

  • Warner Bros. Studio Tour Hollywood(スタジオツアー)
    URL: https://www.wbstudiotour.com/ja/


以前、この高校の入り口は、この南側に隣接するNo.136のビルの入り口が使われていましたが(→ジョン・コナーが通ったカンポ・デ・カフエンガ高校)、今回はビルNo.140 のワーナーブラザーズ・テレビジョンが入るオフィスビルの入り口付近が撮影に使われていました。

オフィス入口上部の「Warner Bros Television」という看板は、「Campo de Cahuenga High School」という看板か垂れ幕のようなもので覆いかぶせて隠しています。学校の雰囲気を出すため、たくさんの生徒役のエキストラや自転車が周辺に配置されていました。

ここはワーナーブラザーズ・スタジオ・ツアーでも、よくこの建物の前を通るので、このロケ地を見かける人は多いことでしょう。

この後、

Hey, you got 20 bucks? I'm still hungry.
(20ドル持ってる?まだお腹すいてるの。)

とライリーに誘われて、ジョン・コナーはキャンパスに来ているキッチンカー(移動販売車)のところに付き合わされます。

そのキッチンカーのロケ地はこちら。

Carrots and Apples

Film Location - Kitchen Car


ここはワーナーブラザーズ・スタジオに隣接する公道なので、一般人も立ち入ることができる場所です。この辺り、ふだんからキッチンカー(移動販売車)がランチを販売しに来ているようで、ワーナーブラザーズ関連の会社で働く人々がライリー同様、ここでランチを買ったりしているようです。
但し撮影時は、路上ではなく、右側の駐車場内にキッチンカーを配置し、そのまま駐車場内でライリーとジョンの会話につなげたように見えます。

ランチを買ったあと、ライリーとジョン・コナーが歩く背後の建物に、

WARNER BROS. RECORDS INC.
3300 RIVERSIDE DR.
NORTH BLDG.

という文字が確認できます。この建物は今はグレーに改修され、

NEW YORK FILM ACADEMY
COLLEGE OF VISUAL AND PERFORMING ARTS

に変わっています。

また、ライリーが食事をしながら会話する際に腰掛けた駐車場のブロック塀ですが、ここは今は全面改修され、立体駐車場に変わってしまったので、残念ながら当時の木々に囲まれた広々とした駐車場の面影は今はもうありません。

Applesというジェシーの伏線


このキャンパスでのジョン・コナーとライリーの会話の中に、実はライリーは「ただの女子高生ではなかった」という伏線があります。

RILEY DAWSON: You're full of carrots and apples. You know, happy thoughts.
(あんたアップルちゃんね。おもしろいってこと。)

JOHN CONNOR: I don't think that's really an expression. I don't know. Maybe if you're on a farm.
(そんな表現ある?わかんないけど、農家だと言うかもね。)

という主旨の会話が交わされますが、ライリーが使った carrots and apples という表現は、ジェシーがシーズン2第12話にて、

Have a little faith, mate. She'll be apples.
(信じれば実りあり。)

と使っており、オーストラリア出身のジェシーが Apples という特徴的な単語(オーストラリア的英語)を多用していることにつながっています。

つまり、ライリーはジェシーと関係があることの伏線となっています。

ライリーは、未来の地下壕で悲惨な生活を送っていた時に、ジェシーによって人類抵抗軍にスカウトされ、ジェシーの影響を受けて生活した後、あるミッションのもと、現代にやってきてジョン・コナーに近づきました。「Apples」は現代のライリーと未来のジェシーをつなげています。

吹き替えではこうした言葉の伏線は死んでしまっていますが、英語で聴いていると、会話の中にいろいろな意味が複数隠されており、ちょっとした発見があっておもしろいです。

実は「打ち切り」したのはシーズン1のほうだった

ネット検索すると「ターミネーター サラ コナー クロニクルズ 打ち切り」や「サラコナークロニクルズ 打ち切り 理由」という並列キーワードが出てきますが、「ターミネーター・サラ・コナー・クロニクルズ」で打ち切りされたのは、実はシーズン1のほうでした。シーズン2は完結しています。
→詳細:シーズン3(続編)の内容【ターミネーター:サラ・コナー クロニクルズ】

シーズン1が急きょ打ち切られた理由は、「2007–2008年全米脚本家組合ストライキ(2007–2008 Writers Guild of America strike)」が発生したためです。このストライキにより、製作中断/製作不可能になり、途中で打ち切り(第9話で急きょ切り上げる形)となってしまいました。

そのため、例えば親(?)の監視が厳しく訳ありそうな同級生の、Kristina Apgar(クリスティーナ・アプガー) が演じるシェリーという金髪の女の子がいて、ジョン・コナーがその娘に気がありそうな演出がされていましたが、シェリーはカットされてしまいました。シーズン2にはまったく出てきません。本来はこのシェリーという女の子とジョン・コナーとキャメロンが学園内で三角関係を繰り広げる予定でしたが、脚本家ストライキによる打ち切りでボツとなってしまいました。

同じく同級生のモリスという男子生徒も、関わりが中途半端なまま、シーズン1で消滅しています。

脚本家のストライキによって、続編の製作が未定になって出演スケジュールが合わなくなってしまったり、大幅なストーリー修正の必要が生じたため、出演契約等が破棄されたことによります。

シーズン1が9話という中途半端な話数であることと、ストーリーが急きょ無理やり切り上げたような終わり方をしているのも脚本家ストライキの影響によるものです。

脚本家のストライキで大打撃を受けたあと、しばらくしてようやく続編であるシーズン2として再開されましたが、シーズン1で打ち切りになったことの仕切り直しとして(シェリーに代わって)ライリーが登場することになり、この高校キャンパスのシーンが用意された、ということになります。
また主にシーズン1は学校内のシーンが多かったですが、シーズン2はほとんどが学校外のシーンへと変更になりました。

  • 学校内→学校外へ舞台変更の仕切り直し
  • シェリー→ライリーへ仕切り直し
  • シーズン1打ち切り→シーズン2への仕切り直し

のために用意された高校キャンパスシーンだったと言えます。

以上、サラ・コナー・クロニクルズが打ち切りとなったのは実はシーズン1のほうだった、ということがよく分かるシーズン2第2話のライリーの初登場シーンでした。

# Terminator Sarah Connor Chronicles 202

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