ジョン・コナーが通ったカンポ・デ・カフエンガ高校

サラコナークロニクルズ ロケ地

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早速、エンリケの甥・カルロスから仕入れた偽造IDを使ってジョン・コナーとキャメロン・フィリップスが入学手続きを済ませた高校が、Campo de Cahuenga High School(カンポ・デ・カフエンガ高校)。
(「ターミネーター・サラ・コナー・クロニクルズ」シーズン1第2話「汝自身を知れ / Gnothi Seauton」+シーズン1第3話「ターク / The Turk」)

Campo de Cahuenga(カンポ・デ・カフエンガ)というのは、ロサンゼルスに実在する場所(後述)ですが、高校名は架空です。高校の校舎のロケ地はCampo de Cahuengaではなく、バーバンクにあるワーナーブラザーズ・スタジオのオフィスビルを使って撮影されています。

Campo de Cahuenga High School

Film Location

  • Warner Bros. Studios "Building 136 Producer's B-Productiion Offices"
  • 4000 Warner Blvd, Burbank, CA 91522 U.S.A.
  • 座標: 34°08'56.4"N 118°20'05.9"W
    34.148991, -118.334981

  • Warner Bros. Studio Tour Hollywood(スタジオツアー)
    URL: https://www.wbstudiotour.com/ja/

ブロデューサーやプロダクションのオフィスが入るビルNo.136のオフィスビルの玄関が、Campo de Cahuenga High School(カンポ・デ・カフエンガ高校)の玄関として使われています。キャメロンが金属探知機に引っかかった場所です。

ワーナーブラザーズ・スタジオ・ツアーでは、この建物(ビルNo.136)の入り口には行きませんが、この建物の脇(西側)をカートに乗って通過することがあり、その際にロケ地となった玄関をチラっと遠めに見ることができます。

自転車とスクールバスで「学校」演出

劇中、入口に自転車が駐輪されていましたが、撮影時に限らず、ふだんからその辺りには自転車がとめられていることが多いようです。特にビーチサイクル型の自転車は、WBスタジオ内をスタッフが移動するために常設されているものです。

また、これも映画やドラマで「学校」を演出する際によく使われる手法ですが、とにかく画面のどこかに黄色のスクールバスを映し出して学校であることをアピールしています。第一話のRed Valley High School(レッド・バレー高校)でも、ターミネーター・クロマティが黄色のスクールバスを倒していました。

ジョン・コナーの高校の落書きと事件の意味のシーンでも、画面に大きくスクールバスを登場させ、学校であることを演出しています。

スクールバスは「学校感を演出するため」の他にも、余計な背景をスクールバスで遮断して映り込まないようにする、という効果も発揮しています。

カンポ・デ・カフエンガ高校のシーンの見所

Campo de Cahuenga(カンポ・デ・カフエンガ)とは

まず、Campo de Cahuenga High Schoolという名称は、シーズン1第2話の最後のほうで、ジョンとキャメロンが入学手続きをするシーンや、第3話で学校で亡くなったJordon Cowanを偲ぶこの学校のウェブサイトの特設ページにドドーンと表示されています。

Campo de CahuengaのCahuenga(カフエンガ)は地名で、campoとはスペイン語で中央広場とか大草原とかの意味なので、「カウエンガ広場」という感じになるのでしょう。
1847年にカフエンガ条約(Treaty of Cahuenga)が結ばれたロサンゼルスに実在する場所で、カフエンガ条約とは、アメリカとメキシコが戦争(米墨戦争)終結の際、カリフォルニアの領土をアメリカ側に譲渡することを締結したの条約のことです。

カリフォルニアにとって、歴史的な土地なので、Campo de Cahuenga のURL(campodecahuenga.com)も存在します。"The Birthplace of California(since 1847)"(カリフォルニアが生まれた場所)がキャッチコピーのようです。

このカフエンガ条約の締結者はアメリカ側が John C. Fremont中佐、メキシコ側が Andres Pico(アンドレ・ピコ)将軍で、Picoという単語は「ターミネーター・サラ・コナー・クロニクルズ」シーズン2第11話にて、ピコ・タワーとしても登場します。カリフォルニア州の起源にちなんだ地名や名前がたくさん出てくるのもサラ・コナー・クロニクルズのおもしろいところです。
→関連記事:キャメロンが夜ドーナツ持参で通った図書館

金属探知機

この高校の玄関口には金属探知ゲートが設置され、警備員による生徒のチェックが行われていました。

これはジョン・コナーとキャメロンが初めて出会ったRed Valley High School(レッド・バレー高校)の際にも触れましたが、サラ・コナー・クロニクルズ撮影時(放送前)に「バージニア工科大学銃乱射事件」が発生してしまい、米国各地に金属探知機を導入する学校も出てきた当時のアメリカの社会情勢が反映されているシーンでもあります。

金属の塊であるターミネーター・キャメロンが、金属探知ゲートのブザーを鳴らしてしまう言い訳として、キャメロンの頭に金属プレートが入っているという言い訳をしていましたが、その際のキャメロンのセリフ、

I fell. Hard.
(激しく落ちたの/コケたの。)

は、この壁に隠し金庫があったレジスタンスのアジトのシーンで、ビルの4階からサラコナーに突き落とされたことを皮肉ったものとなっています。

ジョンとキャメロンの偽名Baumの由来

これまでジョンとサラ・コナーは、ジョン・リース(Reese)、サラ・リースと、父親カイル・リースの姓を偽名として名乗っていましたが、1999年から2007年にタイムトラベルして新たに入手したIDでは Baum(バウム/ボウム/ボーム)という姓になっていました。

これは「オズの魔法使い」の作者 ライマン・フランク・ボーム(Lyman Frank Baum)に由来しています。

(劇中に登場したのと同じ表紙デザインのもの)

マーティン・ベデルのPresidio Alto Military Academyの回に、

キャメロンがサラ・コナーに向かって、

It was John's favorite.(オズの魔法使いはジョンのお気に入りの本だった。)

と言ったり、シーズン1第2話「汝自身を知れ(Gnothi Seauton)」などでは、サラコナーはキャメロンのことを「ブリキ君(Tin Man/ティンマン)」や「ブリキちゃん(Tin Miss)」と呼んだりしています。

これは「オズの魔法使い」に登場する心がないブリキ男に、(人を簡単に殺してしまう)心がないキャメロンを引っかけたものですが、このサラコナーのイヤミに対して、キャメロンは、

I know what the Tin Man is. He needed a heart. The Wonderful Wizard Of Oz written by L. Frank Baum in nineteen hundred, first published ・・・(中略)・・・You read it to him over and over again, in Spanish. He never told you, but it was one of his favorite things that you did. He used to talk about it a lot.
(ブリキ男は知ってる。彼はハートが必要だった。フランク・バウム作のオズの魔法使い・・・あなた/サラはジョンに何度もスペイン語で読んであげていた。ジョンはあなたに言ったことはないけど、あなたがジョンにしてあげたことでジョンが好きだったことの1つ。彼はよくそのことを話していた。)

と、サラコナーをホロッとさせる言葉で返しています。

ターミネーター・サラ・コナー・クロニクルズは、基本的にキャメロンをこの「オズの魔法使い」のブリキ男になぞらえて「人間の心を入れたがっているキャメロン」というキャラクター造形を図っています。

ちなみにサラコナーとキャメロンの運転免許証は、住所が 9836 Maple Drive, North Hollywood, CA 91601 と表記されていましたが、もちろんこれは架空の住所です。

# Terminator Sarah Connor Chronicles 102

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