(「ターミネーター・サラ・コナー・クロニクルズ」シーズン2第14話「大いなる存在 / The Good Wound」)
サラ・コナーはこの病院を一旦、抜け出し、足にある銃弾の摘出を試みますが、この病院のロケ地は以下の複数の病院がロケに使われていました。
1.Calico Hills Hospital - Exterior
サラ・コナーのベッドの脇に置いてあったカルテには「Calico Hills Hospital Exterior」という病院名が書かれいました。そのCalico Hills Hospitalの病室から抜け出したサラ・コナーが、外を彷徨う際、病院の外観として、一瞬、この映像が挿入されます。 その外観として使われた建物はこちら。Film Location
- Providence Holy Cross Cancer Center
- 15031 Rinaldi St, Mission Hills, CA 91345, U.S.A.
- 座標:34.27926625738657, -118.46062363432641
劇中の病院名は「Calico Hills Hospital」でしたが、現実世界のこの建物の病院名は「Providence Holy Cross Cancer Center」で、劇中(上写真)にも「Providence Holy Cross Cancer Center」という看板がそのまま映り込んでいます。しかし、撮影が「Providence Holy Cross Cancer Center」で行われたわけではなく、この「Providence Holy Cross Cancer Center」の建物は、あくまで病院の外観のイメージ画像として使われただけでした。なぜこの建物の外観が、イメージとして使われたのかは謎です。
2.Calico Hills Hospital - Parking & Entrance
上の病院外観が1カット挿入されたあと、サラコナーは病院の駐車場を建物に沿って左から右へ(北から南へ)デレク・リースに電話しながら歩き、車の脇でカイル・リース(の幻影)と会話を交わします。 その後、駐車場に入ってきた女性の医師を、病院の入口前で拉致します。サラが背後から銃(グロック17)を、その女性医師の腰に押し付けて、「あなた医者?私は患者よ。」と言うシーンです。 そのロケ地は、上の外観の病院とはまったく違う、以下の病院の敷地で撮影されていました。Film Location
- St. Mary Medical Center - Long Beach(Emergency Medicine)
- 1050 Linden Ave, Long Beach, CA 90813 U.S.A.
- 座標: 33.78021472711111, -118.1863483239298
3.Calico Hills Hospital - Emergency Entrance
拉致した女性医師を、一旦、モーテルに連れて行き、そこで足の弾丸を摘出させようとしますが、弾丸が動脈の近くにあるため、手術機材がないと摘出できないことがわかりました。そのため、サラと女性医師は、また Calico Hills Hospital へ戻り、今度は裏口にて、救急車からストレッチャーをくすね、それにサラを乗せて遺体安置所に行き、そこで弾丸摘出を行います。そのロケ地も、上述の St. Mary Medical Center の裏口のほうが使われていました。Film Location
- St. Mary Medical Center - Long Beach(Emergency Medicine)
- 1050 Linden Ave, Long Beach, CA 90813 U.S.A.
- 座標: 33.78070728702901, -118.18582281720886
この病院のシーンの見所・解説
T2の病院のシーンのオマージュ
シーズン2第14話は、基本的に「ターミネーター2」(T2)の特別編(ディレクターズ・カット版)の、ぺスカデロ警察(州立)病院にいるサラコナーの夢のシーンをベースに作られています。そのT2のサラの夢の中で、カイル・リース(マイケル・ビーン)が登場し、On your feet, soldier.と、サラを奮起させ、病院を脱走させるきっかけを作りますが、サラ・コナー・クロニクルズでもカイル・リースが登場し、
立ち上がれ、兵士よ。
On your feet, soldier.(立ち上げれ、兵士よ。)とT1およびT2でカイル・リースが発したセリフをそのまま使いながら病院を脱走させる・・・というオマージュ仕立てになっています。
Pain can be controlled.(痛みはコントロールできる。)
Come with me if you wanna live.(死にたくなければついてこい。)
そして、T1,T2をなぞる(復習する)ような形で、ストーリーが展開していきます。
サラはどうやって病室にたどり着いたのか
このシーズン2第14話は、サラ・コナーが病室のベッドで寝ているシーンから始まります。その前のシーズン2第13話は、サラが工場で撃たれて、這いずりながら工場の外に出て、出口の所で意識を失うシーンで終わります。この間、何があったのかというと、具体的な描写はありませんが、その後の警官の会話、および病室に置いてあった診断書から、以下のように推測できます。
- サラは工場で撃たれた後、意識が朦朧とする中でも自分で車を運転して
- 最寄りの病院まで何とかたどり着いた
- そこの病院の駐車場か病院窓口で意識を失った
- そのまま病室に運ばれた
そう推測する理由としては、
- サラコナーの車が血だらけだったことから、サラが自分で運転したことが分かります。
- その車が病院の駐車場で発見されたことから病院までたどりついたことが分かります。
- ベッドの横においてあったカルテには 名前などは Jane Doe, Unknown(身元不明)となっており、意識不明の状態で搬入された、ともありました。
- そのカルテにはCalico Hills Hospital と病院名が書かれていました。
といった描写があるためです。
女性医師を演じたのは?
印象的な女性医師 Dr. Felicia Burnett(フェリシア・バーネット)を演じたのは、Laura Regan(ローラ・レーガン)というカナダ・ノバスコシア州ハリファックス出身の女優さん。imdb.comの記載によると、プロデューサーも務めることがあるようです。https://en.wikipedia.org/wiki/Laura_Regan
サラ・コナー・クロニクルズでは「カリコ・ヒルズ病院」に勤める医師であると同時に、プライベートではDVに苦しむ女性という役回りで、そのバックグラウンドがサラ・コナーに幸運をもたらす結果とつながりました。
映画「HEAT」でも使われた病院
St. Mary Medical Centerは、比較的映画やドラマの撮影に協力的な病院のようで、いろいろな映画やドラマのロケ地として使われています。有名どころでは、1995年のアル・パチーノとロバート・デ・ニーロらが主演した映画「Heat(ヒート)」にも登場しています。その他、TVドラマ「Dexter(デクスター 警察官は殺人鬼)」でも病院内のロケ地として使われています。
サラ・コナー・クロニクルズのこのシーズン2第14話は、サラコナーの他に、ライリーも事件を起こして(別の病院に)入院するシーンがありますが、病院内のシーンは、おそらくまとめてこのSt. Mary Medical Centerで撮影されたのではないか、と推測されます。
# Terminator Sarah Connor Chronicles 214 カリコヒルズ