車から落ちるとこうなる「不夜城」事件

ロケ地 邦画

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映画「不夜城」ロケ地

映画の中の劇的な出来事は、現実世界でも起こっているのですが、その結果は、映画と現実では異なる場合があります。

先日も比較的短期間のうちに、こんな事故(事件)が日本で立て続けに起こりました。

走行中の車から落ちるとこうなる事件3件(現実)

走行中に「口論となって車から飛び降り」女性死亡

  • 日時:2022年5月19日未明(午前2時半ごろ)
  • 場所:北海道白老町社台の国道36号
  • 119番通報してきた運転していた男性によると「口論となって女性が車から飛び降りた」。女性(30~40代くらい)は意識不明の状態で病院に運ばれたが、その後、死亡が確認された。
    https://www.youtube.com/watch?v=0VOY_qLcIm0

検診車の乗降口から転落か 高速道路で女性死亡

  • 日時:2022年5月31日午前7時半前
  • 場所:岐阜県郡上市の東海北陸自動車道下り
  • 通行中の車から「高速道路上に人が倒れていた」と通報。倒れていたのは岐阜市の団体職員の女性(50)。同僚の男性職員が運転する検診車で高山市内で行われる健康診断に向かう途中、検診車の後ろの乗降口から転落した模様。女性はその後、死亡が確認された。
    https://www.youtube.com/watch?v=Y_whL74PrPE

車のドア付近につかまった男性が転落死 運転の知人男逮捕

  • 日時:2022年6月27日 15:00頃
  • 場所:千葉県木更津市真舟の路上
  • 乗用車のドア付近に知人の男性がつかまった状態のまま運転し、男性を転落させ死なせたとして、乗用車の持ち主である22歳の男が過失運転致死の疑いで逮捕。警察は知人同士で遊んでいたところ事故が起きた可能性があるとみて捜査。
    https://www.youtube.com/watch?v=hVAKEEYJkpU

走行中の車から同じ人が同じ場所で2回も転落する映画

上述のように、現実の世界では、走行中の車から転落した場合、命を落としてしまうことが多いようです。

しかし、映画の中では走行中の車から転落してもピンピンしている(不死身である)ことが多々あります。

例えば「ターミネーター・サラ・コナー・クロニクルズ」では、サラ・コナーが拉致され、クロマティの車から飛び降りますが、不死身です。
→詳細:サラコナーが車から飛び降りた荒野

『不夜城』

続いて金城武主演の邦画『不夜城 SLEEPLESS TOWN』(1998年) 。

この映画の中では、同じ人物(女性)が2回も走行中の車から飛び降りますが(しかも転落場所は2回ともなぜか同じ)、2回とも死ぬことはありませんでした。

不夜城で夏美が車から飛び降りた場所

不夜城夏美車転落

このレインボーブリッジの付け根にあたる高架下の道路のカーブで、

  • 1回目は山本未來が演じる佐藤夏美が、「言葉が信用できないなら、体で証明するだけよ。」とのことで、劉 健一(金城武)が運転する車から飛び降ります。
    背後にお台場のフジテレビ社屋がしっかり映り込むように劉健一(金城武)も車を停めます。
  • 2回目はエンディングにて、同じく佐藤夏美(山本未來)が、ほぼ同じ場所で車から飛び降ります。その後、足を引きずりながらレインボーブリッジの芝浦ループ橋の中央に位置する桟橋まで逃げていき、そこで最期を迎えます。(後述)

2回とも同じ人が同じ場所で車から飛び降りる・・・という珍しい映画です。
不夜城車転落現場
(背景遠くにはお台場のフジテレビが見える現場)
不夜城フジテレビ社屋
フジテレビが新宿・河田町(曙橋)から、お台場の新社屋に移転したのは1997年なので、「不夜城」にて劉健一(金城武)が停めた車の背後に映っているフジテレビ社屋は「出来立てホヤホヤ」ということになります。

レインボーブリッジに捧げた映画「不夜城」

映画「不夜城」といえば新宿のイメージが強いですが、ロケ地(舞台)全体としては新宿は5割ほどで、実はレインボーブリッジ周辺が3割ほどを占めています。

レインボーブリッジが1993年に開業、「不夜城」が1998年公開ということで、レインボーブリッジがまだまだ旬で「ナウい」時期で、映画のロケ地として取り入れたかったのでしょう。

加えて、湾岸エリアで交通量が少ないのでロケがしやすい、という理由もあったのでしょう。

この「不夜城」という映画、新宿からレインボーブリッジ周辺に突然、テレポーテーションしたかのごとく場面が切り替わるシーンが何回かあり、ある意味、「レインボーブリッジに捧げた映画」とも言えます。

虹橋は30周年

そんなレインボーブリッジは、2023年で30周年を迎えることになります。

上述の車からの飛び降りシーン以外にも、やたらとレインボーブリッジおしの映画「不夜城」から、レインボーブリッジ周辺のロケ地をピックアップしてみました。
不夜城ロケ地マップ・レインボーブリッジ編

ドライブ・シーン

夏美と劉健一がドライブするシーンでは、レインボーブリッジそのものを渡ります。アンフォーゲタブル(Unforgettable / Natalie cole & Nat king cole)の曲がBGMとして流れるシーンです。

このシーン、とても不思議なのですが、レインボーブリッジにさしかかった際、夏美と劉健一の車が、側道を走るロードバイクの自転車の一団を追い抜きます。レインボーブリッジは自転車は通行禁止(原付バイクも不可)なのですが、昔は通行可能な時代もあったのでしょうか。

劉健一と富春が待ち合わせた場所

この映画の中で、最初に劉健一と呉 富春(椎名桔平)が会った場所も、レインボーブリッジの近くの以下のロケ地です。

不夜城ロケ地品川コンテナ埠頭


レインボーブリッジの芝浦ループ橋から海を挟んで目と鼻の先にある、品川埠頭(品川コンテナ埠頭)がこのシーンのロケ地として使われていました。東京菱光コンクリートの「宇部三菱セメント」と書かれた貯蔵タンクが映像にも映っています。

崔虎の車から降ろされた場所

新宿で崔虎(ツイフー / 修健)に拉致され、夏美と劉健一が車から降ろされた場所も、なぜか突然、レインボーブリッジ周辺に切り替わっていました。

不夜城撮影場所芝浦食堂


車から降ろされて抱き合う夏美と劉健一の背後に、「芝浦食堂」の看板が確認できます。

最期の埠頭

不夜城ロケ地桟橋

前述の通り、映画エンディングのほうで、車から飛び降りて逃げ出した佐藤夏美(山本未來)が、足を引きずりながらレインボーブリッジの芝浦ループ橋の中央に位置する桟橋まで逃げていき、そこで最期を迎えます。

桟橋やレインボーブリッジに積もった雪の幻想的なシーンを、どのように撮影したのか興味深いところです。

この桟橋は私有地なので立ち入り禁止となっていますが、道路から眺めることができます。

邦画だが外国映画風

映画「不夜城」は邦画ですが、監督はリー・チーガイで、日本語以外にも各種中国語(北京語、台湾語等々)が飛び交い、外国映画を観終わった感じになります。

金城武ならではのバイリンガルな役柄が生み出す独特な雰囲気、山本未來の熱演、若き日の椎名桔平や谷原章介も光っています。

2023年で30周年のレインボーブリッジが、ふんだんに登場する「不夜城」は、「レインボーブリッジに捧げた映画」であるとともに、バブル時代の残り香も楽しめる映画となっています。

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