最終話最後に登場した女性はキャメロン?アリソン?

サラコナークロニクルズ

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ターミネーター・キャメロンかアリソンか

『ターミネーター:サラ・コナー クロニクルズ』の最終話の最後のシーンについて、たまたま以下のような質問をネット上に見かけました。自分は「Yahoo!知恵袋」に投稿することはないので、回答と解説を当ページに残しておきます。

(質問)
ターミネーター:サラ・コナー クロニクルズの最終話について教えてください。
終盤にジョンとキャサリンが未来にタイムスリップするときに、キャメロンのボディはゲートを通過できなかったとされたのに、未来にはキャメロンがいて...というラスト。
あのキャメロンは何者?
・実は、ゲートを通過できていたのか?
・ゲートは通れなかったが、機械は腐敗しないから、30年間たち、その次代の人にわたり、修復されて復活したのか?
・全く別の人間?
https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q11264366996

回答:

最終話の最後の未来のシーンに登場した女性は、100%確実に アリソン・ヤング(人間)です。
以下、その理由を説明します。

アリソン・ヤングである(キャメロンではない)理由

理由1.わざわざ犬を傍に登場させている

ターミネーター・シリーズでは、ターミネーターが近づくと犬が吠える(犬がターミネーターだと識別する)というのがお約束となっています。

ターミネーター1でもターミネーター2でも犬が吠えるシーンがあります。

そのため、「ターミネーター・サラ・コナー・クロニクルズ」でも、未来において、人類抵抗軍はターミネーターを検知するために、犬を同伴させています。(ターミネーター1での地下壕内での設定と同じです。)

ジョン・コナーが未来に到着し、デレクやカイル・リース、そしてその背後から女性(サマー・グロー)が登場しますが、その女性が犬のもとにしゃがみ込み犬を撫でるシーンまでわざわざ挿入されています(「この女性はキャメロンではない」と、視聴者にわかりやすいようになされた製作者による演出です)。

しかし犬は吠えません。これは、しゃがみこんだ女性は人間であることを意味しています。つまり、この女性はアリソン・ヤングということです。

キャメロンだと犬に吠えられる

このシーンのこの女性がアリソン・ヤングではなく、キャメロン(・フィリップス)だったらどうだったか?というと、犬に激しく吠えられます。

キャメロンが犬に吠えられるシーンは、シーズン1第2話で、サラ・コナーとキャメロンがエンリケの甥・カルロス宅を訪れた際に挿入されています。
→詳細:カルロスの家(ギャングの溜まり場)

余談ですが、チェス大会の会場でもキャメロンがロボット犬にまで吠えられてしまうシーンがギャグとして挿入されています。
→詳細:【チェス大会】タークvs.日本

アリソン・ヤングは犬の世話が任務?

ちなみに、未来に到着したてのジョン・コナーの元へ、人類抵抗軍が駆け寄る際、まず、犬を引き連れた隊が通過しますが、その時、アリソン・ヤングの声で、

こっちよ。
というセリフが入っています(「日本語吹き替え」のほうで聴くとハッキリ聞こえます)。

どうやらアリソン・ヤングは人類抵抗軍の中で、軍犬の世話役を任務として担っていたことが推察できます。

理由2.ジョン・コナーの表情の変化

カイル・リースの背後から登場したこの女性を、ジョン・コナーが最初に見た時、ジョン・コナーはキャメロンだと思って笑顔になります。

しかし、女性に対する その笑顔はしだいに失われます。なぜならジョン・コナーが、「何か様子が違う(キャメロンではない)。」と認識したからです。

ジョン・コナー(トーマス・デッカー)の表情の変化からも、この女性がキャメロンではない(アリソン・ヤングである)ことを示唆しています。

理由3.まだ再プログラム・ターミネーターの配備はされていない

そもそもなのですが、ジョン・コナーが未来に到着したての、この最後のシーンの段階では、まだ人類抵抗軍は「ターミネーター(T-800系)を捕獲して、再プログラムして逆に利用する(各基地に配備する)」という戦術(知識)を持ち合わせていません。

そのため、再プログラムしたターミネーター(サイボーグ)は人類抵抗軍の基地にはいません。よって、キャメロン含む再プログラム・ターミネーターの個体が基地にはまだいない、ということです。つまりこの点からも、この女性は人間のアリソン・ヤングである、ということを確定させています。

突如、メシア(救世主)出現する

突如現れたジョン・コナーによって、この後、ターミネーターを電気ショック等で捕獲してチップを再プログラムして、味方の駒として再利用して、スカイネットとの戦いの形勢を逆転させていき、人類側に勝利をもたらす・・・ジョン・コナーは救世主となった・・・という物語が「サラ・コナー・クロニクルズ」では描かれていたのです。
→詳細:ジョン・コナーの訓練物語(なぜ救世主になれたか)

デレク・リースのセリフ

この最終話最後のシーンでの、

Well, you know what?
I think you're gonna be famous.
きっと何か知っているんだろう。 お前は有名になるだろうよ。

というデレク・リースの言葉も、ジョン・コナーがこれから人類抵抗軍の中で頭角を現し、メシア(救世主)として活躍していくであろうことを示唆するセリフとなっています。

ペリー少将いわく

実際、シーズン1第6話では、人類抵抗軍のペリー少将が以下のように発言しています。
ターミネーター人類抵抗軍ペリー少将
Major General JUSTIN PERRY:She's one of ours. And now, they do it for us. They helped us in Topanga. We'd never have done what we did.

ペリー少将:「キャメロンは我々の一員だ。彼らはトパンガ・キャニオンの任務で我々を助けた。彼ら再プログラム・ターミネーターは我々がなし得なかったことをしてくれた。」(シーズン1第6話)

とあるように、「トパンガ・キャニオンの戦い」からキャメロンらが加勢するようになり、人類抵抗軍のスカイネットに対する戦況が改善していきました。(ちなみにペリー少将はT1でも名前だけ登場しています。)

この最終話のエンディングのシーンは、まだ「トパンガ・キャニオンの戦い」より前の時点の年月であり、「キャメロン」はまだ人類抵抗軍の基地内には存在していません。よって、最終話最後のシーンで登場したサマー・グロー顔の女性はアリソン・ヤングだった、ということになります。

サラ・コナー・クロニクルズの時間軸変位まとめ

ターミネーター・サラ・コナー・クロニクルズの時間軸

理由4.「キャメロン」はジョン・ヘンリーの外見である

この未来への到着シーンですが、キャサリン・ウィーバーが、

Coming, James. After John Henry.
エリソンさん、行くわよ。ジョン・ヘンリーの後を追うわよ。

や、 ジョンコナーの "Where is he?"(ジョンヘンリーはどこに行った?)との質問に対し、

Not where. When.
"どこ"じゃない。"いつ"よ。

と言っていることからも分かるように、ジョン・ヘンリー(の外見をしたキャメロン・・・ジョンヘンリーとキャメロンの融合体)のすぐ後を追うようにタイムトラベルの日時を設定しています。

つまり、キャサリン・ウィーバーとジョン・コナーが未来到着時点では、まだキャメロンの外見はジョン・ヘンリーです。

よって、この意味でも、最終話最後のシーンに登場したあの顔の女性は、キャメロンではなくアリソン・ヤングである、ということになります。

未来におけるジョン・コナーとアリソン・ヤングの関係は?

以上、最終話の最後のシーンに登場した女性は、人間のアリソン・ヤングである、という解説でした。

では、未来に出現したジョン・コナーと、アリソン・ヤングの2人の関係は、その後どうなっていったのか?というと、その後2人が親睦を深め、特別な関係になったことは、シーズン2第4話の、アリソン・ヤングの外見をしたサイボーグ(キャメロン・フィリップス)によって語られた以下のセリフからもうかがえます。
ターミネーター・キャメロンとアリソンヤング
I'm not your enemy. You are brave. That must be why John Connor chose you.・・・You were chosen, Alison. Not just by John Connor. By us.

私はあなたの敵ではない。アリソン、あなたは勇敢だからジョン・コナーがあなたを選んだに違いない。・・・アリソン、あなたは選ばれた。ジョン・コナーだけでなく、我々からも。

アリソン・ヤングがジョン・コナーにとって特別な存在だったことがうかがえます。そのため、サイボーグレジスタンスも「使者」の外見としてアリソン・ヤングを選んだ、ということになります。
→関連記事:【解説】創世記とターミネーター・サラ・コナー・クロニクルズ

そして、この最終話のあとどうなったか?というと、以下にまとめてあります。↓

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