暴走するキャメロンから逃れ、ジョンとサラ・コナーが一時避難した、青い壁が印象的な教会。ここでジョンとサラは、キャメロンを迎え撃つことになります。
(「ターミネーター・サラ・コナー・クロニクルズ」シーズン2第1話「ジョン抹殺 / Samson and Delilah」)
このシーンは、ロサンゼルスの市中に現存する(した)建物がそのまま使われていました。そのロケ地はこちら。
Ministerio Jesus El Salvador Del Mundo
Film Location
- Ministerio Jesus El Salvador Del Mundo
- 1301 West 7th st(and Witmer st), Los Angeles, CA USA
- 座標: 34°03'08.8"N 118°16'03.7"W
34.052448, -118.267682
当時の教会の外装は、文字や絵を含めて、そのまま「サラ・コナー・クロニクルズ」の劇中で使われていました。
しかし残念ながら、この教会があった一角は、建物は2018年3月~2019年3月の間に再開発で解体されてしまい、今は跡形もなくなり、近代的なオフィスビル兼マンションに変わってしまっています。
ここにあった「Ministerio Jesus El Salvador Del Mundo」はどうやら、近くの 1238 W 8th St, Los Angeles, CA 90017 へ移転した模様です。
この教会のシーンの見所・解説
キャメロンの再起動まで120秒
避難したこの教会で一息ついたジョンとサラ・コナーは、ここで追ってくるキャメロンを、「感電させ、再起動している間にチップを抜く」という作戦で迎え撃つことにします。実際、感電させ再起動に入らせることには成功したのですが、その教会にあった、あり合わせのナイフの切れが悪く、結局、再起動時間の120秒以内にチップを引き抜くことができず、サラとジョン・コナーはまたキャメロンから逃げることになります。この教会のあと、車を奪ったサラとジョンは、6th Street Bridgeへ向かいます。
「再起動120秒」というのは、クロマティが感電したサラ・コナーの家(シーズン1第1話)にて、キャメロンが、
One hundred twenty seconds and the system reboots.
(ターミネーターT-888は)再起動に120秒かかる。
と言ったことに由来します。ということは、キャメロンの内部のスペックは、T-888と同じか、ほとんど同じということを意味しています。
シーズン2から短髪になったジョン・コナー
いろいろあって、またこの教会にもどってきたサラコナー御一行は、この教会で一晩を過ごします。その際、この教会のバスルームでジョン・コナーは自ら髪を切ります。過去の自分と決別する、という決意の表れでしょうか。ジョンコナーの「1つの成長」が髪型を通して描かれています。そのため、シーンや写真でジョン・コナーの髪型(髪の長さ)を見れば、それがシーズン1なのかシーズン2(短髪)なのかがわかります。
尚、シーズン1第9話~シーズン2第1話は、すべてジョン・コナーの誕生日に起きた出来事でした。長い長い1日でした。ストーリーだけでなく、ロケ地もけっこう目まぐるしく変わっており、シーズン2も第1話から撮影は大変だったろうな、という印象です。
Resurrection(復活)
この教会でのキャメロンとサラ・コナーの間で、興味深い会話がなされています。キャメロンが、キリスト像を見上げながら、
Do you believe in the Resurrection?
The story of Jesus Christ. The Resurrection.
(イエス・キリストの復活を信じているか?)
とサラ・コナーに問いかけ、続いて、
Faith isn't part of my programming.
(信仰はプログラムされていない。)
等々に続きますが、このシーンのResurrection(復活)にはいろいろな意味がかけられているように見えます。
Resurrectionは専ら、「キリストの復活」のことですが、
- 「(最後の審判日における)全人類の復活」の意味
- Jesus Christ = J.C. = John Connor のことを意味しているとも言われており、未来における救世主としてのジョン・コナーの登場(それに向かっていくジョン・コナーの成長)
- ここで周囲の反対を押し切ってキャメロンを「復活」させて信頼を失った「ジョン・コナーの信頼の復活」
- 一時的に暴走したキャメロンの正常状態への復活
また、ジョン・コナーの高校での飛び降りの回での人間の「死者への弔い」という概念の理解に続いて、今回は「信仰」という人間の抽象的概念を理解しようとしているキャメロンの姿が、ここでもまた描かれています。
神父さん(Father Armando Bonilla)
突然現れ無茶を言うサラ・コナーらを迎え入れ、いろいろ分け与えた Carlos Sanz(カルロス・サンズ)演じるFather Armando Bonilla(アーマンド・ボニヤ)神父。About Carlos Sanz
https://en.wikipedia.org/wiki/Carlos_Sanz
ここでいい味を出したこともあり、また、拘留された人間が、FBIや警察の立ち合い無しに会えるのは弁護士か神父しかいない、ということで、このボニヤ神父は最終話(シーズン2第22話)キャメロンが襲撃しサラコナーを救出したLA拘置所にてまた大活躍することになります。
# Terminator Sarah Connor Chronicles 201