その後、ジョンコナーとキャメロンはこのラスベガスのモーテルに避難しますが、そこからサラ・コナーが収監された「ロサンゼルス拘置所」にサラコナー奪還に向かいます。
(「ターミネーター・サラ・コナー・クロニクルズ」最終話シーズン2第22話「終わりなき旅 / Born to Run」)
そのサラ・コナーが入っていた「ロサンゼルス拘置所」のロケ地はこちら。
Los Angeles County Jail
Film Location
- Sybil Brand Institute
- 4500 City Terrace Dr, Los Angeles, CA 90063 U.S.A.
-
34°03'19.9"N 118°10'04.4"W
34.055528, -118.167897 - https://en.wikipedia.org/wiki/Sybil_Brand_Institute
- http://www.clui.org/ludb/site/sybil-brand-institute
ロサンゼルス・ダウンタウン東部にあるSybil Brand Institute(シビル・ブランド・インスティチュート)という、現在は閉鎖された元女子刑務所の建物が、サラ・コナーが留置された「ロサンゼルス拘置所」として撮影に使われていました。
この女子刑務所はSybil Brand(シビル・ブランド)さんという名前の女性によって1963年に作られましたが、1994年の Northridge earthquake(ノースリッジ地震)で建物が損壊したため、閉鎖されました。建物自体は現在も残っており、今ではドラマ「24」や「CSI : 科学捜査班」、「Desperate Housewives(デスパレートな妻たち)」など、様々なTVドラマや映画のロケ地として使われています。
「ターミネーター・サラ・コナー・クロニクルズ」では、屋内だけでなく、救出したサラコナーを乗せた車がフェンスを突き破って脱出する屋外シーンも、この旧 Sybil Brand Institute女子刑務所の東南側の敷地がロケ地として使われていました。
この拘置所のシーンに関する見所・解説
Los Angeles County Jail(ロサンゼルス拘置所)という名前
この拘置所の名前は、劇中のキャメロンとジョン・コナーの会話の中での、CAMERON: You want the blueprints for the Los Angeles County Jail.と言うキャメロンのセリフからわかります。
(ロサンゼルス拘置所の見取り図が欲しいんでしょ。)
また、ジョン・ヘンリーが拘置所のセキュリティをハッキングして、拘置所のロックを解除する際のモニターに、
County Jail
と表示されていたので、ここがLos Angeles County Jail(ロサンゼルス拘置所)という名称であることが分かります。
尚、Los Angeles County Jail(ロサンゼルス拘置所)という名前はフィクションであり、それと完全一致するJailは実在していません。
JAILという英語は、留置場、拘置所、刑務所などと日本語で訳されますが、サラ・コナーの場合、逮捕されてまだ取り調べを受けている(刑は確定しておらず刑に服していない)段階なので、劇中の日本語のセリフも「刑務所」ではなく「拘置所」と訳されていました。
HUMAN CASUALTIES: 0.0(人間の死者ゼロ)のオマージュ
キャメロン(TOK715)は、ショットガンでこのロサンゼルス拘置所を襲撃し、サラ・コナーを助け出しますが、その際、警備員に当たらないように、あえて天井を撃ったり、横を撃って「追い払う」ことに努めており、人を撃たないようにしていることが分かります。これは映画「ターミネーター2」で、ジョン・コナーが「人を殺すな。」(人命尊重)とT-800に命令し、それを遵守したため、T-800が大量に銃弾をくらいながらSWATを追い払って「HUMAN CASUALTIES: 0.0(人間の死者ゼロ)」としたサイバーダイン社のシーンへのオマージュとなっています。
サラ・コナー・クロニクルズでも拘置所襲撃前に、ジョン・コナーがキャメロンに同じことを命じたことがうかがえ、また、このジョン・コナーの高校での飛び降り事件や亀とターミネーターとブレードランナーなどの出来事を経て、キャメロンが人命尊重を(ある程度)理解したことの「総仕上げ」のシーンとなっています。
その見返りとしてキャメロンの被弾量が増え、頭部ほか、それなりの損傷を受けることになり、そのこともエンディングでジョン・ヘンリーの体に移る(チップを渡す)ことへの伏線となっています。
ジョシュ・フリードマン、父へ捧げる独房オフィス
サラ・コナーを取り調べているオルドリッジFBI捜査官が、この「ロサンゼルス拘置所」の空いている独房をオフィス代わりにしている奇妙なシーンがあります。てっきり最終話でロケ地を点在させる時間がなく、この拘置所のロケ地でまとめて撮影したため、そんなシーンになったのかとも思えましたが、違いました。この独房で仕事をするネタは、「サラ・コナー・クロニクルズ」の製作総指揮のジョシュ・フリードマンのお父さんが刑務官で、実際に独房を自分の仕事部屋にしていたため、お父さんに捧げるシーンだったとのことです。
DVDなどの付録には、サマー・グロー(キャメロン)やトーマス・デッカー(ジョン・コナー)、製作総指揮のジョシュ・フリードマンらの解説が付いていますが、そこでこのシーンについて、ジョシュ・フリードマンが解説しています。
サマー・グロー、特殊メイクで遠近感を失う
同じくDVDなどの付録の解説でサマー・グローがコメントしていますが、このロサンゼルス拘置所で、顔を撃たれ、エンドスカルの赤い目が露出している特殊メイクは、何時間も装着しなければならず、けっこうしんどかったらしく、最初このメイクをした時は、サマーグローは遠近感や平衡感覚を失って気分が悪くなったそうです。特殊メイク2回目からは、取り外し可能なタイプに変更してもらったそうで、幾分か改善したとのこと。
この話から、この特殊メイク1回で撮影が済んだわけでなく、何回にも分けて、この特殊メイクで撮影する必要があったことがうかがえます。
おそらくこの「ロサンゼルス拘置所」のシーンと、同じ特殊メイクで臨んだエンディングの「ゼイラ社」の地下のシーンは、別の日に撮影したためと思われます。
【このロサンゼルス拘置所襲撃シーンの出演者】
- Sarah Connor(サラ・コナー)・・・Lena Headey(レナ・ヘディ)
- John Connor(ジョン・コナー)・・・Thomas Dekker(トーマス・デッカー)
- Cameron Phillips(キャメロン・フィリップス)・・・Summer Glau(サマー・グロー)
- Father Armando Bonilla(アーマンド・ボニヤ神父)・・・Carlos Sanz(カルロス・サンズ)
# Terminator Sarah Connor Chronicles 222