サラ・コナーの家(シーズン2)

サラコナークロニクルズ ロケ地

t f B! P L


「ターミネーター・サラ・コナー・クロニクルズ」のシーズン2で、サラ・コナー、ジョン・コナー、キャメロンとデレク・リースが住んだ家。シーズン2は全22話ありますが、ほぼ全話でこの家が登場します。

この家屋のロケ地はこちら。

Sarah Connor House Season2

Film Location

baldwinhillsoilhouse.com

この家屋は基本、空き家で、上記のサイトにて映画やドラマの撮影用に貸し出されています。
「サラ・コナー・クロニクルズ」ではシーズン2を通してこの家が登場していたので、数か月単位で撮影用に借りていたようです。


ターミネーター・クロマティがなかなか探せ出せなかったジョンとサラ・コナーの居場所。フィクションでもなかなか見つからない設定でしたが、ノンフィクションでも見つかりにくいところにこの家は実在しています。
しかも意外とロサンゼルスのダウンタウンに近いにも関わらず、一般人がなかなか入れない、一帯が掘削場(Inglewood Oil Field)となっている丘(山)の頂上にあり、現役の掘削機が、この山一帯だけで数百機は稼働しているようで、実際、サラ・コナーの家のすぐ前にも一機、掘削機があります。


丘(山)の頂上にあるため、ちょっとした「お城」のような感じで、この家からは、Griffith Observatory(グリフィス天文台)がある山の有名な「ハリウッド・サイン」も望むことができます。

このサラコナーの家に関する見所・解説

オーナーは日本に転勤中

サラ・コナー一家がこの家を借りることができたのは、家主が急きょ、日本に転勤したためでした。

「シーズン2第2話」での、お隣さんでこの家の管理を任されている Kacy(ケーシー)とサラの会話:

Sarah:So you live next door? Where'd the owners go?
(それであなたは隣に住んでいて・・・この家のオーナーはどこに行ったの?)
Kacy:Oh, they're in TOKYO for a year.
Bob's a last-minute fill-in for his boss.
Guy stroked out three days before he was supposed to leave.
(オーナーは突然、東京へ転勤になったの。)

アメリカの隣国カナダは全編で1回しか登場していないにも関わらず、「サラ・コナー・クロニクルズ」にはなぜか日本がちょくちょく登場します。

この家での事件簿

シーズン2が全22話もあったことから、この家ではかなりいろいろな出来事がありました。

未来から負傷兵

まず、この家に引っ越してきた早々、サラがソファでくつろごうとした瞬間、未来からタイムトラベルで負傷兵が到着した路地からやってきた瀕死の人類抵抗軍の兵士が、ドアを突き破って入ってきて、「グリーンウェイを止めろ」のメッセージを残して亡くなります。

後に、1階のボイラー室の壁に血糊のメッセージを残していたことから、シーズン2は、このメッセージを「目次」のようにして、各エピソードが進んでいくことになります。

キッチンの流しの下にはショットガン

サラ・コナーはキッチンのシンクの下にはショットガンを隠していました。


家庭的な象徴とも言える台所にショットガンを隠すあたりが、いかにもターミネーター、そしていかにもサラ・コナーという感じですが、そのショットガンはターミネーター2のオマージュでここでも「レミントンM870 フォールド・ストックバージョン」でした。

リビング

お城のように大きいゆえに、この家には暖炉が2つあります。

CAMERON: Maybe later?・・・(鳩を)あとで殺す?
SARAH: Maybe never. ・・・絶対に殺しちゃダメ。

とキャメロンとサラ・コナーの間でボケとツッコミが展開した暖炉があるリビング。


この家のリビングの本棚には「オズの魔法使い」が置いてあり、それをマーティン・ベデル少年に読みながら、ターミネーターをバレットM82で倒した森林でのバトルが展開したのもこのリビング。

Cameron: This is the absolute center of the house.(家の中心点。)
John: Excellent, good work.(そりゃよかったね。よくできました。)
Cameron: The house is moving.(家が動いてる。)
John: What・・・?(はっ?)
Cameron: Moving. The east by southeast section of the house is moving.Down. At a rate of .93 millimeters per year.(家の東南東のセクションが年に0.93mm下降してる。)

というリビングにまつわるターミネーター・ギャグ。キャメロンは出番があまりない時はボケ担当にまわされることが多かったです。

廊下と階段

廊下の階段前でライリーと対峙するキャメロン。

A tiger or a wolf.(虎か狼のタトゥー)←キャメロンが入れてみたいタトゥー

この時話題に上がったライリーの右手の星の入れ墨は、後にライリーがJane Doe(身元不明遺体)となったことをサラとジョンに知らせることになります。


人が行き交う廊下と階段は、いろいろな人間がそれぞれの思惑をもって「行き違う」象徴の場としてもこの家では描かれていたように感じられます。

D.I.Y.


部屋をD.I.Y.するライリーとジョン・コナー。短期の賃貸なのに、DIYして大丈夫なの?という感じではありますが・・・。


そのライリーが出入りする際、警報機をオンにし忘れ、泥棒に入られたこの家(シーズン2第7話)。そのため、サラ・コナーは床に埋める金庫をD.I.Y.。その金庫の設置に集中しすぎて、クロマティの侵入に気づかず、ジョンをおびき寄せるためのエサとして誘拐されることに。

キャメロンが常々指摘していたように、「ライリーはリスク」となりました。


そんなライリーのあのシーンとして、バスルーム(トイレ)も登場しました。この家の隅々まで撮影に使われたことがわかります。

「サラ・コナー・クロニクルズ」では、戦争状態からやってきた人間の(ベトナム戦争や中東での戦争からの復員兵と同じような)不安定な精神状態も描かれており、デレク・リースも「一緒にいた兵士が突然〇〇した話」などを、下の納屋のシーンでサラ・コナーに話しています。

外まわり


通常、キャメロンはイギリスの近衛兵の如く正面の警備についていることが多いです。なぜならサラコナーいわく、

They always come through the front door.
(ターミネーターは常に正面からやってくる)

ため。

確かにターミネーター1でも、常に正面から襲ってきています。

丘(山)の上にあるため、見晴らしがよいサラコナーの家は、前述のように、隣の山にある「ハリウッド・サイン」も臨むことができます。


Colt M4A1を構えるサラ・コナー城の近衛兵キャメロン・フィリップス。その一方で、サラの隣にちょこんと座っていることも多いキャメロン。

納屋(ガレージ)

家の脇にある納屋(ガレージ)もフル回転していました。

ガレージ天井の梁(ハリ)にサンドバッグをぶらさげてパンチングで汗を流すサラ・コナー。このシーンは、サラコナー演じるレナ・ヘッディが実際にボクシングをたしなんでいたことから採り入れられたシーンです。


キャメロンが手の修理をしていたり、ジョン・コナーにチップを爆破させるペンダント型起爆スイッチを渡したり。

キャメロンが始末したターミネーターの各パーツを、自分の故障部位の代替パーツとして保管していたのもこのガレージでした。

このガレージでのキャメロンとジョンとの会話(シーズン2第17話):

Cameron: You're ahead of schedule.(予定より早い。)
John: With what?(何の?)
Cameron: What you need to learn.(学ぶ必要があることについての)

からも、キャメロンの隠れた任務の1つに、自分の身体を検体として、ターミネーターの構造、特にハード的な部分を段階的にジョンに学習させていく、つまり家庭教師的任務もあることがうかがえます。この会話(任務)はシーズン2最終話の、モーテルのベッドの上で、キャメロンが自分の身体の中心部をジョンに確認させたシーンにもつながっています。

この家が登場した映画「セルラー」

この家が登場する点以外にも「ターミネーター・サラ・コナー・クロニクルズ」と共通点がとても多いのが、キム・ベイシンガー、クリス・エバンス、ジェイソン・ステイサムらが出演した2004年の映画「セルラー」(Cellular)です。


「サラ・コナー・クロニクルズ」と「セルラー」の主な共通点は以下の通り。

  • キム・ベイシンガーが監禁された家が、シーズン2のサラコナーの家
  • サンタモニカ・ピアでの攻防
  • 「サラ・コナー・クロニクルズ」でターミネーター・ヴィック・チェンバレンを演じたMatt McColm(マット・マコーム)が、「セルラー」ではジェイソン・ステイサムらの悪役一味の一員(Deason役)として出演
  • その他、ロサンゼルス全般がロケ地、携帯電話による攻防が多い、など

特に、キム・ベイシンガー(Jessica Martin 役)がこの家の2階の監禁場所で、見張りの上腕の内側の動脈をガラス片で切り、

Tenth grade biology. Brachial artery... pumps 30 liters of blood a minute. There's only five in the human body. I'm sorry.
10年生の生物(で習うこと)よ。上腕動脈・・・1分間に30リットル運ぶ・・・体に5本だけある・・・ごめんなさい。

と言い残してこの家から脱出するシーンが印象的でした。

「ビバリーヒルズ・コップ2」のクライマックスの銃撃戦場

このサラ・コナーの家があるこの石油掘削場は、1987年の映画『ビバリーヒルズ・コップ2』(Beverly Hills Cop II)のクライマックスの銃撃戦場(石油機材所/デント・オイルフィールド)のロケ地としても使われています。

敵方の靴に付着していた赤土から、主人公アクセル・フォーリー(エディ・マーフィ)らがこの石油機材所であることを割り出し、銃撃戦となります。

劇中、石油掘削場の遠くに川と海が見えていることから、この Baldwin Hills Oilfield(Inglewood Oil Field)の南西側の小屋がたくさんある辺りが、『ビバリーヒルズ・コップ2』の撮影に使われたものと思われます。

# Terminator Sarah Connor Chronicles House

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