誕生日が気になるロサンゼルス自然史博物館

サラコナークロニクルズ ロケ地

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ジョン・コナーとキャメロンらが在籍しているカンポ・デ・カフエンガ高校の課外授業で訪れた、恐竜の化石が印象的な博物館。キャメロンは専らジョン・コナーのボディガードに徹しています。
(「ターミネーター・サラ・コナー・クロニクルズ」シーズン1第9話「誕生日/What He Beheld」)

このロケ地は実在する博物館がそのまま使われています。

Natural History Museum of Los Angeles County(ロサンゼルス自然史博物館)

Film Location



このロサンゼルス自然史博物館の館内に入ったら最初に目にすることになる、アイコニックな恐竜の化石2体が、シーズン1第9話の劇中にもドーンと登場していました。

その後の駐車場のシーンも、このLA自然史博物館の駐車場がそのまま使われていました。




モリス(ジョンの同級生):Is this your car?
キャメロン:No, it belongs to the guy I killed and stuffed in the trunk. He was following us・・・”

ジョンの同級生が「これ、君の車?」と尋ねると、キャメロンはめんどくさそうに「いいえ、私が殺してトランクに詰めた男の車。私たちを尾行していたの。」とふつうに答えた駐車場。

モリスはこれをブラック・ジョークだと解釈します。この後、モリスはキャメロンをデートに誘い、ジョンに指示されるがままキャメロンはOKを出し、モリスはガッツポーズ。しかし、その後いろいろあってジョンが学校に行かなくなったこともあり、モリスはこのシーンを最後に、出番なしで自然消滅。

そして、この駐車場も2018年頃に取り壊されて消滅。その跡地に現在はジョージ・ルーカスのLucas Museum of Narrative Art(ルーカス・ミュージアム・オブ・ナラティヴ・アート、https://lucasmuseum.org/)という、ジョージルーカスが所有する美術品や映画製作に関するもの、世界中のアートを展示する美術館・・・が建てられています。Narrative Art(ナラティブ・アート)とは、「その物語を象徴/集約するような絵」(例えば、神話の中の挿絵みたいなもの)という意味があります。


このロサンゼルス郡立自然史博物館は、ロサンゼルスのダウンタウンに位置し、南カリフォルニア大学やロサンゼルス・メモリアル・コロシアムのすぐ近く。Youtubeなどを見ても、館内に学校の団体観覧者などが見受けられ、ジョン・コナーら同様、学校の課外授業で一度は行かされる典型的な場所のようです。

この博物館の建物は、特にTVドラマでは頻出で「ヒーローズ(HEROES)」(シーズン1第12話)ではマシオカ氏らが訪れていたり、「バフィー~恋する十字架~/吸血キラー 聖少女バフィー(Buffy the Vampire Slayer)」にも登場。
「BONES ボーンズ-骨は語る」ではジェファソニアン自然史博物館(Jeffersonian Institute Natural History Museum)の建物として、また博物館の右隣(東側)の庭園(Exposition Park)とカリフォルニア・サイエンス・センター(California Science Center)は、BONESドラマ中ジェファソニアン法医学研究所(Jeffersonian Institute Medico-Legal Lab)外観として各建物が使用されています。
ハリウッドや各TV局の製作スタジオが近いだけあって、この辺り一帯、映画やTV撮影に御用達の地になっている模様です。

この博物館のシーンの見所・解説

「誕生日」という抽象的概念

この博物館の中でのジョン・コナーとキャメロンの会話。

John: My birthday's tomorrow.
(オレ、明日誕生日なんだ。)
Cameron: Birthday? But it was 16 years ago.
(誕生日?でも16年も前よ。)

という面白い会話が、何千年も前に生きていた恐竜の展示物の前で繰り広げられます。

機械(キャメロン)にとっては、誕生日というのは、ただ生まれた日であり、それ以上でもそれ以下でもない。

しかし人間にとっては、特別な日で、祝ってもらったり、親にとっても特別な日であることを説明するジョン。人間は単純な事実に、観念でいろいろな意味づけをしていること、そしてそれが人間と機械の違いを決定づけていることを意識させる面白いシーンになっています。

以前もジョン・コナーの高校の落書きと事件の意味にて、同級生ジョーダンの死に関して、「死を弔う」という人間の抽象的概念を学んだキャメロンが、また1つ、誕生日の観念的な意味も学習したことになります。

その後、キャメロンは、

Do I have a birth day? (私には誕生日はある?)
と尋ね、

John: Were you born? (キミは生まれたの?)
Cameron: I was built. (私は作られた。)
John: Well, then maybe you have, like, a builtday.(じゃぁ製造日だね。)
という会話が続きます。キャメロンが自分の(人間的な意味での)「誕生日」を気にしていることがうかがえます。

キャメロンの笑顔

シーズン1第1話より後は、笑顔は封印気味のキャメロンですが、この博物館のシーンで、自分たちを尾行している不審者を発見し、列を離れようとしたキャメロンを先生が列にもどるよう注意し、

Sorry.
と言いながら笑顔を作って無難にやり過ごすシーンがあります。このシーンからもキャメロンは必要があればいつでも笑顔を作れることがわかり、また、人間をあしらうのに笑顔は有効な手段であることもわきまえていることがうかがえます。

将来は人間はA.I.にこんなふうにあしらわれるようになるのか・・・と想像すると、ちょっとゾッとします。

ジョンの去年の誕生日プレゼントは防弾チョッキ

前述のジョンとキャメロンの誕生日のくだりの会話で、

John: Last year, Mom got me a flak jacket. (去年、お母さん/サラコナーからの誕生日プレゼントは防弾チョッキだった。)
Cameron: That's a tight present. (イケてるプレゼントね。)

と、サラ・コナーがジョンに誕生日プレゼントとして防弾チョッキをあげていたことが判明。非日常的な、サラ・コナーらしいエピソードです。

キャメロンの"tight"(イケてる)というフレーズは、前述のジョーダンが飛び降りる前のシーンで、女子高生らがトイレで会話していた女子高生用語からキャメロンがピックアップして好んで使っている言葉です。

気になるアジア人俳優

この博物館でジョンとキャメロンを尾行・監視していたサーキシアンの手下役で、アジア(東洋人)系のロン毛の役者さんが気になります。


このカルロスの家のシーンでは、銃もぶっぱなしていました。なかなか存在感ある風貌・出で立ちなのですが、「サラ・コナー・クロニクルズ」のクレジットを見ても、役名も名前も載っておらず、謎です。

もしかしたらふだんはスタントを担っているのかもしれません。

トム・クルーズ主演の映画「コラテラル」のクラブのシーンでも、クラブのボディーガードとして、似たような風貌の役者さんが出ており、同一人物の可能性がありますが、「コラテラル」のほうでもクレジットに役名と名前が出ておらず、確認の手立てがありません。気になるアジア系(東洋人系)俳優さんです。

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