「ターミネーター2」と「サラ・コナー・クロニクルズ」に登場するエンリケ・・・の甥っ子・カルロスの家(ギャングの溜まり場)。
(「ターミネーター・サラ・コナー・クロニクルズ」シーズン1第2話「汝自身を知れ / Gnothi Seauton」)
旧知の仲のエンリケは稼業を引退し、今は甥っ子のカルロスがその稼業を引き継いでいるということで、サラ・コナーとキャメロンが偽造ID作成依頼に訪れた場所。
Carlos' House "gang territory"
Film Location
- Warner Bros. Studios (Backlot) "MIDWEST STREET" near LOT W
- 4000 Warner Blvd, Burbank, CA 91522 U.S.A.
- 座標: 34°08'53.1"N 118°20'11.1"W
34.148094, -118.336420
- Warner Bros. Studio Tour Hollywood(スタジオツアー)
URL: https://www.wbstudiotour.com/ja/
実はこのカルロスの家のロケ地は、このエンリケの家の道路を挟んだ真向かいで、そのためか、エンリケの家方面は、家全体にシートをかぶせて隠してしまう、という撮影技法がとられ、さらにこの一帯はギャングの縄張りということで、大音響の車を背後に通らせたり、スクラップを家の周辺に置いたりと、治安を悪く見せるための演出が随所になされています。
そのエンリケの家は、ターミネーターT-888のヴィック・チェンバレンの家としても使われており、さらにその家の裏側(バックヤード)は、シーズン1のサラ・コナーの家としても使われています。
グレムリンのケイト(フィービー・ケイツ)の家
この家屋は、映画『グレムリン』(Gremlins、1984年)のケイト(フィービー・ケイツ)が住んでいた家として有名です。この家屋の南側(通りに面した入口)がグレムリンの撮影に使われていました。主人公ビリーがケイトと話しながら家まで送り届けるシーンに登場します。ワーナーブラザーズのスタジオ・ツアーに参加すると、通称"Phoebe House"(フィービー・ハウス/フィービーの家)としてガイドが紹介しています。
カルロスの家での見所・解説
吠える犬
「ターミネーターは犬に吠えられる」のお約束で、カルロスが飼っている番犬に、キャメロンが猛烈に吠えられる、というシーンがあります。カルロスに「(キャメロンが)吠えられる理由があるのか?」と尋ねられたサラ・コナーは、Cat person.
(猫好きなの。)
と答えていました。
尚、キャメロンはチェス大会のシーンでも、アイボみたいなロボット犬にも吠えられるシーンがありました。
9.11を知らないサラ・コナー
1999年から2007年にタイムトラベルし到着して間もないサラ・コナーなので、その間の8年間の社会情勢を知りません。そのため、カルロス達が話す2001年に起きた9.11のテロ(アメリカ同時多発テロ事件)を知らない、という描写も盛り込まれていました。サラにとって、9.11とスカイネットによる審判の日はオーバーラップした模様です。
尚、シーズン2最終話で、キャサリン・ウィーバーのゼイラ社のオフィスビルに、スカイネットの飛行物体(ハンターキラー)が突っ込んでくるシーンは、「9.11をモチーフにした」と、DVD付録のメイキングで製作者が語っています。
「ターミネーター・サラ・コナー・クロニクルズ」が製作された2006-2007年頃は、まだまだアメリカ全体が、9.11の傷から癒えておらず、本作品に限らず、9.11の影響がいろいろなところに色濃く残っています。
Chola(チョラ)は人間?
出番は少ないながらも妙に存在感がある、カルロスの家の入口周辺にいた見張り番の女性、サブリナ・ペレス演じるChola(チョラ)。カルロスの家の前のシーンで、警官が、
They also like to leave a lookout.Sometimes a pretty girl to watch their stash.
(ギャングは家宅捜査でブツが見つからないように外の車にブツを隠している)そういう車には見張りが付いている。かわいい女の子がね。ブツを見張ってるわけだ。
というセリフがあるように、このチョラはカルロス一味の中での見張り役のようです。
実際、カルロスの家を出たサーキシアンの部下を車内から見張り、尾行していたことが、あとからわかります(チョラがサーキシアンのアジトをサラコナーらに知らせたので)。
ちなみにChola(チョラ)とは、クレジットされた役名がCholaであって、この人物固有の正式な名前ではありません。南米でインディオ及びメスティーソ(中南米では白人とインディオの混血児)の人々を指して、男性をチョロ(cholo)、女性をチョラ(chola)と呼ぶことからチョラとクレジットされた模様です。
「ターミネーター・サラ・コナー・クロニクルズ」放送時、このCholaは人間なの?もしかしてターミネーターなの?と話題になりました。
「人間なのか?はたまたカルロスを守るために未来から送り込まれたターミネーターなのか?」を楽しめるように製作者もミステリアスな役柄に設定しているようです。
ただ、結論からいうと、どうやらCholaは人間のようです。
理由は、シーズン1第9話で、キャメロンがチョラに向かって、
Do I need kill you now?
(あなたを殺すべき?)
と問いかけた後、銃を渡していました。つまり「殺せる」相手であること。そしてもしターミネーターなら銃を渡す必要もなかったであろうこと。
→関連記事:斧を置き人類を解放したのはキャメロンか
そして、シーズン2第22話で、チョラが、
We lose everybody we love.
(愛する者とは別れがある。)
と、ジョンとキャメロンに向かって人間的なことを言っています。おそらくこれは、チョラはカルロスの恋人(またはカルロス一味の誰かの恋人)であり、サーキシアンにその人を殺されたことの悲しみを表現しているものと思われます。
また、もしチョラがターミネーターならば、サーキシアンがカルロスらを殺そうとしたときに、サーキシアンらを攻撃していたはずです。
つまり、総合的にみて、チョラは人間である可能性が非常に高いです。
結局、カルロスはどうなったの?
結局、このジェシー・ガルシア演じるカルロスはシーズン1第9話で、サーキシアン(Margos Sarkissian)に殺されたものと思われます。その理由としては、- サラコナーの家(の裏庭の倉庫/駐車場)にチョラが訪れた際、チョラのシャツのお腹のところに血が付いていたこと、
- チョラもサーキシアンに恨みがあること(そのため、サラコナーらにサーキシアンの居場所をチクった)
- 前述の通り、シーズン2第22話にて、We lose everybody we love. (我々は愛する者を全員失う/愛する者とは別れがある。)とチョラがジョンとキャメロンに向かって言ったセリフ
・・・などから、カルロスが死んだことを物語っています。
# Terminator Sarah Connor Chronicles 102 Sabrina Perez Jesse Garcia