3人のサラ・コナーの共通点【ターミネーター】

サラコナークロニクルズ ターミネーター

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ターミネーター・サラコナーの共通点
これまでターミネーター・シリーズでは、サラ・コナー役を主に以下の3人の女優さんが演じています。

  1. リンダ・ハミルトン(Linda Hamilton)・・・身長168cm
  2. レナ・ヘディ(Lena Headey)・・・身長166cm
  3. エミリア・クラーク(Emilia Clarke)・・・身長157cm

1.リンダ・ハミルトン

リンダ・ハミルトン(Linda Hamilton)は以下の4作、

  • ターミネーター1(T1)
  • ターミネーター2(T2)
  • ターミネーター4(写真と声のみ出演)
  • ターミネーター・ニューフェイト

にてサラ・コナーとして登場しています。 リンダ・ハミルトンは1956年9月26日、アメリカ合衆国メリーランド州生まれではありますが、イングランド系アメリカ人です。Hamiltonというイギリス方面由来の苗字からして、イギリス系移民の系列であることがわかります。

ちなみにT1でリンダ・ハミルトン演じるサラ・コナーがウェイトレスをしていたバイト先(ファミレス)へ向かう際に乗っていたバイクは、ホンダのスクーター「1984 Honda Elite Scooter, CH125(Spacy)」でした。
→詳細:ターミネーター2を予告?T1ホンダ・スクーターとバイク集

また、日本人にとっては、同T1にて、サラ・コナーの『ジンジャー !! 』 と友達の名前を泣き叫ぶセリフが日本語の「信じられへん!」に聞こえる空耳が有名です。

リンダ・ハミルトンは自身だけでなく、親族総出でターミネーター映画に貢献している、という感じでした。

リンダ・ハミルトンの双子の姉 レスリー・ハミルトン

T2に出演し、「サラ・コナーが2人必要な時」に大活躍した、リンダ・ハミルトンの双子の姉レスリー・ハミルトン(Leslie Hamilton)。

  • T2でシュワちゃんT-800の頭からチップを抜く際に、サラコナーが鏡に映る(実際は鏡ではない)シーン
  • T2のクライマックスのバトルでT-1000がサラ・コナーに擬態したシーン(遠くの後ろにいるほうがレスリー・ハミルトン)

の2つのシーンに、「もう一人のサラ・コナー」として出演していました。本職は看護師で、ER(救急医療)のナースとして働いていましたが、2020年8月22日、63歳で亡くなりました。新型コロナウィルス感染症(COVID-19)かどうか、死因は明らかにされていません。
→関連記事:ターミネーター出演者の故人を悼む

T2はSFXからVFXへの転換期に作られた映画で、当時の最先端技術のCGを使う一方、アナログのトリック技術も多用し、「双子映画(ツインズ・ムービー)」としても有名です。サラ・コナーのリンダ・ハミルトン姉妹の他にも、T-1000が擬態したPescadero State Hospital(ペスカデロ警察病院)の警備員も双子の俳優(ドン&ダン・スタントン)が使われていました。

T2にどこか「温かさ」を感じるのは、こうしたアナログ技術が多用されているからなのかもしれません。

リンダ・ハミルトンの息子

T2には、リンダハミルトンの実の息子もジョン・コナー役として出演していました。
リンダハミルトンの息子
サラ・コナーの夢の中で、核爆弾が落ちるシーンで、サラコナーと公園で一緒に遊んでいた幼少期のジョン・コナーが、サラコナーの実の息子Dalton Abbott(ダルトン・アボット)、1989年10月4日生まれ・・・です。
ダルトン・アボットはリンダ・ハミルトンの最初の結婚・・・1982年から1989年のBruce Abbott(ブルース・アボット)との間に生まれた実子で、T2撮影時は、リンダ・ハミルトンはバツイチでした(その後、リンダハミルトンは、1997年から2年間、ジェームズ・キャメロンと結婚。)
リンダ・ハミルトンの実の息子、ダルトン・アボットは、「 Infant John Connor DALTON ABBOTT 」として、T2のエンドクレジットの出演者としてもちゃんと記載されています。

ちなみにエンドロール上部のDON STANTON、DAN STANTON というのは、先述のT-1000が化けた警察病院の警備員を演じた双子の俳優ドン&ダン・スタントンです。

リンダ・ハミルトンとジェームズ・キャメロンも一時期、家族関係にあったことから、ターミネーター、特にT2はリンダ・ハミルトンの親族総動員映画だったとも言えます。

2.レナ・ヘディ

レナ・ヘディ(Lena Headey/リーナ・ヒーディ)は、『ターミネーター:サラ・コナー クロニクルズ』(Terminator: The Sarah Connor Chronicles、TSCC)の全31話にてサラ・コナーを演じています。 「サラコナーが若返った」「美しすぎる」と公開当時、話題になりました。

実は、全31話中、ジョン・コナー(トーマス・デッカー)が登場しないエピソードが1話だけあるのですが、サラ・コナー(レナ・ヘディ)とキャメロン(サマー・グロー)は全話に登場し、皆勤賞でした。

レナ・ヘディは 1973年10月3日、イギリス領バミューダ諸島に生まれ、イングランドのウエスト・ヨークシャー州で育ったイギリス人女優です。

イメージ一新

ターミネーター1と2などのリンダ・ハミルトンが演じたサラ・コナーから若返り、黒髪ショートヘヤでイメージを一新。次々とやってくるターミネーターとのアクション、思春期のジョン・コナーとの子育て苦悩、自身の癌の心配、キャメロンとの嫁姑のような関係、カイルの兄のデレク・リースとの関係など、複雑な関係の中での苦悩そして強さを演じ、まさにTVドラマという感じでした。

「サラ・コナー・クロニクルズ」は、T1,T2の内容を否定せず、ジョンもサラ・コナーも生き続けている唯一のターミネーター作品であり、また、シュワちゃんにまったく依存しなかった唯一のターミネーター作品であり、潔さが感じられます。

一番やんちゃ

レナ・ヘディは、実は背中などタトゥーだらけで、サラ・コナー・クロニクルズ出演時で肌の露出があるシーンでは、タトゥーをメイクで消して出演していました。このサラコナーとアンディが散歩した池では、背中(腰)に隠したグロック17を触る際、レナヘディ自前の背中のタトゥーがチラッと露出してしまうシーンがあります。

また、ボクシングをたしなんでいたこともあり、サラ・コナーの家ではサンドバッグを打つシーンなども挿入されています。
劇中、サラ・コナーが人を殴るシーンが何度がありますが、パンチはしっかりしていました。

歴代サラ・コナーを演じた女優さんの中では、一番ヤンチャかもしれません。

日本語も話すサラ・コナー

そんなレナ・ヘッディが演じたサラコナーは、
  • 歴代のサラコナーの中では一番アクションが多い
    TVシリーズながらも、パンチ・キックから銃火器はもちろん、スライディングタックルしたり、車から飛び降りたりと、(もちろんスタント併用ですが)意外と多くのアクションをこなしていました。
  • サラコナーを演じた時間数は歴代最長
    話数が多いTVシリーズということもあり、公開時間におけるサラコナーを演じた総時間数は歴代1位です。
  • 初めて日本語を話したサラ・コナー
    上述リンダ・ハミルトンの日本語は空耳ですが、レナ・ヘッディ版のサラ・コナーは「DOMO ARIGATO.(どうも ありがとう。)」と意図的に日本語を話すシーンがあります。
    →詳細:ターミネーターが日本語を話したCicada レストラン

といった特徴が挙げられます。

3.エミリア・クラーク

『ターミネーター: 新起動/ジェニシス』(Terminator Genisys)でサラ・コナーを演じたエミリア・クラーク(Emilia Clarke)は、1986年10月23日、ロンドン生まれのイギリス人女優です。「ターミネーター・ジェニシス」では29歳でしたが、19歳のサラ・コナーを演じました。3人のサラ・コナーの中では一番、身長は低いです。

老化ターミネーターT-800やイビョンホンのT-1000、そしてカイル・リース、ジョン・コナーなど配役に違和感しかなかった「ターミネーター・ジェニシス」ですが、登場したキャラクターの中では、エミリア・クラークが唯一の見所だったと言えるかもしれません。

当初は「ジェニシス」発のターミネーター新三部作が予定されていましたが、「ジェニシス」が失敗に終わり続編はご破算。エミリア・クラークもジェニシス公開後1年も経たないうちに降板宣言をしました。もうエミリア・クラークがサラ・コナーを演じることはない、とのことです。→ターミネーター・ジェニシスの続編は絶対ない理由

おもしろいことに、レナ・ヘディとエミリア・クラークは『ゲーム・オブ・スローンズ』(原題:Game of Thrones /GOT)で共演しており、同作品では2人のサラ・コナーを同時に観ることができます。

3人サラ・コナーの共通点「イギリス系」

以上のように、3人のサラ・コナーの共通点は「イギリス系」だということです。リンダ・ハミルトンだけはアメリカ生まれではあるものの、サラ・コナーというキャラクターの中には脈々とイギリス人女性の特徴が流れ続けているようです。

Mother England(マザー・イングランド/母なる英国)という言葉があるように、イギリス人女性は強くて美しい女性・母性の代名詞なのかもしれません。

サラ・コナーも007(ジェームズ・ボンド)化?

そんなサラ・コナーですが、2019年の「ターミネーター・ニューフェイト」でリンダ・ハミルトンが復帰したりと、007シリーズの「007/ダイヤモンドは永遠に」にて、一旦卒業したショーン・コネリーがジェームズ・ボンド役に復活したように、サラ・コナーというキャラクターも007(ジェームズ・ボンド)化の様相を見せてきました。

今後も新たなターミネーター作品でサラ・コナーというキャラクターが登場する場合も、イギリス系の女優が演じるのか?も見所の1つです。

例えばイギリス出身で、銃やアクションが似合うエミリー・ブラント(171cm)あたりがサラ・コナーを演じたら面白いかもしれません。

番外編:ウィラ・テイラー(サラ・コナーの幼少期)

ほんのわずかですが、『ターミネーター: 新起動/ジェニシス』では、サラ・コナーの幼少期(1973年)のシーンがあり、そこでサラコナーを演じたのが Willa Taylor (ウィラ・テイラー)
子役(女優)というより、お父さんのアラン・テイラーがこの「ジェニシス」の監督だったので、その関係で同作品にサラ・コナーのちょい役として出演した(監督であるお父さんが自分の娘を出演させた)、といった感じです。

アラン・テイラーは、前述の『ゲーム・オブ・スローンズ』(原題:Game of Thrones、略称GOT)の何話かの監督を担当しており、それに出演していたエミリア・クラークを、このジェニシスにサラ・コナー役として抜擢した、という流れです。

以上、(幼少期を除き)ターミネーターのサラ・コナーは、代々、イギリス系の女優さんが演じているという共通点がある・・・というお話でした。

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