そんなT1とT2を踏襲して、「ターミネーター・サラ・コナー・クロニクルズ」も聖書ベースで描かれています。ざっくり説明すると、
- 現在~:旧約聖書
- 未来~:新約聖書
といった感じで、舞台が、
- 「現在から未来の救世主が現れる」ぐらいまでが「旧約聖書」(創世記)ベース、
そして - 「未来で救世主や使者(キャメロン)が登場する」辺りからが「新約聖書」(マタイの福音)ベース
といった区分けになっていると言えます。
以下、一般の視聴者にもわかりやすそうな部分をピックアップして解説していきます。
シーズン1:前フリ(序章)
まずサラ・コナー・クロニクルズのシーズン1というのは、ただの前フリで、シーズン2のための土ならし、「キャラクター紹介」「前説」といった位置づけです。シーズン2のためのコマが用意されます。真髄はシーズン2から始まります。
シーズン2:創世記(旧約聖書)→福音(新約聖書)
旧約聖書の創世記(Genesis)の該当部分の目次は以下の通りです。目次
旧約聖書「創世記」:天地創造と原初の人類
(1)1章 天地創造(2)2-3章 アダムとイヴ、失楽園
(3)4章 カインとアベル
(4)5-11章 ノアの方舟
(5)11章 バベルの塔
これを、「ターミネーター・サラ・コナー・クロニクルズ」に当てはめてみると、以下のようになります。
旧約聖書「創世記」:天地創造と原初の人類
(1)1章 天地創造=「暗闇の中、神は光を作り・・・」ウィーバー他、各自登場(2)2-3章 アダムとイヴ、失楽園=リンゴとキャメロン→アリソン化
(3)4章 カインとアベル=「神との3極関係・3つの点」ジョン・ヘンリー
(4)5-11章 ノアの方舟=戦艦のアリソン、キャメロンとハト,TOK715誕生
(5)11章 バベルの塔=バベルの塔を作るウィーバー/シーズン2第6話タイトル:The Tower Is Tall But The Fall Is Short「搭は高いが崩落も早い/崩壊しやすい人間関係」
(1)1章「天地創造」開始
上記の「創世記」は、シーズン2第1話の、キャサリン・ウィーバーのこの言葉とともに幕が切って落とされます。The name of the new group is Babylon. It's from the Bible. It's going to change the world.
「新しいAIプロジェクトチーム名は バビロン。聖書からの引用よ。このプロジェクトは世界を変えるの。」
漁夫の利でA.I.タークをゲットしたキャサリン・ウィーバー(T-1001)は、古代メソポタミアの中核都市バビロンにあやかって、サイボーグ・レジスタンスの中核となるAI(後のジョン・ヘンリー)を創るプロジェクトを自身の会社ゼイラ社で発足します。
言い方を変えると、これはAIによるAI育成の話であり、つまり「サラ・コナー・クロニクルズ」ではシンギュラリティが描かれていた、と言えます。
ちなみにギリシア語表記の「バビロン」は、ヘブライ語表記では「バベル」となり、「バベルの塔」も後で登場します。
(2)2-3章「イブとリンゴ」キャメロンのアリソン化
続いてリンゴが登場します。創世記「アダムとイブ」の節では、イブは果実(リンゴ)を食べたことで、「(神の)望ましくない状態」に陥りました。シーズン2第4話では、イブをキャメロンと例え、 このスーバーマーケットでキャメロンがリンゴを手に取りキャプチャーした瞬間、ふだんの「ターミネーター・ビジョン」(枠)が消え、人間と同じような視野になり、「望ましくない状態」=「アリソン・ヤングへの先祖がえり」への変化が映像として表現されています。(3)4章「カインとアベル」3つの点(三極構造)
シーズン2第21話では、A.I.ジョン・ヘンリーとキャサリン・ウィーバーの間で、以下のような会話が交わされます。JOHN HENRY: There is a bible story of two brothers, Cain and Abel. God favored Abel. Cain killed him. God cursed Cain, and ordered him to wander the world alone.Which brother am I?
「聖書にカインとアベルの2人の兄弟の物語がある。神はアベルのほうを好いた。なので嫉妬したカインはアベルを殺した。神は怒ってカインに孤独を与えた。この物語では私はカインとアベルのどっち?」
CATHERINE WEAVER:Perhaps・・・in this story・・・you are God.
「どっちでもないわ。おそらくこの物語でいうなら・・・あなたは神よ。」
旧約聖書に登場するカインとアベルと神との3者の関係になぞえるこの会話で、キャサリン・ウィーバーの回答から、三極構造(三者/3つの点)が見えてきます。
- 人間(ヒューマンレジスタンス)
- スカイネット(カリバ含)
- サイボーグレジスタンス
(4)5-11章「ノアの箱舟」TOK715誕生
次に旧約聖書「創世記」5章-11章の「ノアの箱舟(NOAH's ARK)」もシーズン2第4話に登場します。この章のポイント(キーワード)は「舟」「絶滅」「鳩」そして「対 を成すもの」です。舟
このシーン、もしスカイネットの捕虜収容所であるなら、海の上(戦艦)である必要性がまったくないはずですが、「地上の絶滅からの避難(隔離・保護)」を意味する「ノアの箱舟」を演出するため、アリソン・ヤングはわざわざ戦艦(空母)に入れられています。そして「舟」もわざわざ下からのショットで抜かれ、「ノアの箱舟」を表す絵(上図)と似せた演出になっています。
鳩(ハト)
右上のノアの箱舟の有名な絵「Dove sent Forth from the Ark(箱舟から放たれるハト)」では、地上偵察の特使として、平和の象徴でもあるハトが箱舟から放たれますが、その役目が「サラ・コナー・クロニクルズ」ではキャメロン・フィリップスとなります。そのため、キャメロンは各登場人物をつなぐような外交特使的な使者の役割を全話を通じて担っています。そのため、シーズン2第17-18話にかけてもハトのくだりが挿入されています。
Goodbye, bird. There's a 51% chance I wouldn't have killed you.というセリフは、単に左手の状況を表しただけでなく、「ノアの箱舟」からの当初のミッションの実現可能性(51%はまだOK、残49%は不確かになってきたこと)も「平和の象徴のハト」に託して表現されています。
「鳥さん、さようなら。私があなたを殺さない可能性はまだ51%ある。」
ちなみにこのキャメロンの左手の故障は、ハード的な故障ではありません。この「手のブレ」の症状が出るのは、「殺すか否か」「現代へやってきた本来の目的を尋ねられた時」などの根本的な究極の選択を迫られた時だけに現れる症状です。
つまり、「手のブレ」症状は、ハードの故障ではなく、ソフト(チップ)の故障であり、キャメロンの心の葛藤(=チップのプログラムがうまく制御できなくなってきていること)を手と鳩で表現されています。そのため、手の部品(ハード)を直したにもかかわらず、結局最後まで直っていません。
絶滅
話を「舟」にもどすと、「ノアの箱舟」ゆえに、この戦艦には人間以外にもあらゆる動物が避難(隔離・保護)されています。 そして未来と現在のオーバーラップ形式で進行する会話も、「絶滅」から救う「ノアの箱舟」ベースになっています。 →ターミネーターが涙を流した更生保護施設の会話にてCOUNSELOR:It's a Balinese tiger. Unforunately, they were hunted to extinction in the 1930's.
「それはバリ虎(インドネシアのバリ島に生息していた虎)よ。不幸にも1930年代に狩りで絶滅してしまったの。」
ALISON: Do you ever think that could happen to us? To humans?
「私たち人間にも同じこと(絶滅)が起きると思う?」
「ノアの箱舟」ゆえに、この舟に乗っているターミネーターらは実はサイボーグレジスタンスであり、まったく人間を殺す意図がないどころか、人間を「絶滅」から救おうとしていることがわかります。
この戦艦で交わされている会話も、(機械は悪いモノだと決め付けている人間にとっては)一見、人間をだまし、ジョン・コナーの居所を聞き出すための嘘のように思えますが、それは製作者がねらった「引っ掛け」です。
ストーリー的には、実は、以下の彼らの会話はそのまま額面通り受け取ってよいものになっています。
【対を成す者】
MACHINE(TOK715/CAMERON PHILLIPS):I'm not your enemy. You are brave.That must be why John Connor chose you. I admire him. His determination. His spirit. His fearlessness・・・Because some of us don't want that.Some of us want peace. You were chosen, Alison. Not just by John Connor.By us.↑実は、これはサイボーグ・レジスタンスの本音そのもの。「ジョン・コナーに選ばれた」というのはアリソンが「抵抗軍に選ばれた」という意味だけではなく、スカイネットに捕まった人間の中から、なんとかアリソン・ヤングを「ノアの箱舟」に移管させるように「選ばれた」ということ。
「私はあなたの敵ではない。アリソン、あなたは勇敢だからジョン・コナーがあなたを選んだに違いない。私はジョン・コナーを敬服している。彼の決断。彼の精神。恐れの無さ・・・我々スカイネットのマシーンの中には人間の絶滅を望んでいないモノもいる。平和を求めているモノもいる。だから、アリソン、あなたは選ばれた。ジョン・コナーだけでなく、我々からも。」
そしてアリソン・ヤングの外見を模したターミネーターを作り、現代に送ることをジョン・コナー及びサイボーグレジスタンス双方により選ばれた、ということが語られた会話です。
これは別に不思議なことではなく、コンピューター同士でチェスをさせると必ず勝者・敗者が決まるのと同じように、コンピューターによってもその蓄積した経験(データ)及び演算処理によって導きだす答えが異なってくるのと同じように、スカイネットと異なる答えを導き出すマシーンが登場するのも自然の流れと言えます。それらがサイボーグ・レジスタンスであり、サイボーグ・レジスタンスの動機の根底にあるものは自らの「生存」可能性です。
対を成すもの(7章15節/TOK715)
創世記 7章15節は、ちょうどノアの箱舟(Noah's ARK)に「対」を成すものが箱舟に入っていくくだりで、その第7章15節の文章は以下の通りです。And they went in unto Noah into the ark, two and two of all flesh wherein is the breath of life.
(そしてすべての命・息ある肉体なるものが、二つずつ対となってノアのもとに来て、箱舟に入った。)
アリソン・ヤングのコピーとして「対」を形成したキャメロン・フィリップス(TOK715)がノアの箱舟の戦艦に初登場したシーンが旧約聖書「創世記」 7章15節となります(「サラ・コナー・クロニクルズ」シーズン2第4話)。
7章15節の「7-15」というのは、TOK715の数字に一致します。
また、後述の新約聖書の福音(マタイ7章15節)の「使者」にも一致することから、TOK715という数字に意味を持たせるとしたら、それは聖書ベースの「使者」を意味するものであることは間違いないでしょう。
TOK715について、さらなる詳細はこちら→TOK715とは(意味・由来)
以上、この章では、アリソンヤングと「対」を成したキャメロン・フィリップス(TOK715)が、「ノアの箱舟」から使者として飛び立つ様子が描かれていました。
アリソン・ヤングは死んではいない
ちなみに、この「舟」の中で、アリソン・ヤングはキャメロンに殺されたのかどうか?というと、
- 元々、殺す目的でない「ノアの箱舟」であること
- 無防備で危害を加える要素でもないこと
JOHN: Did you kill her? (彼女を殺しちゃったのか?)
CAMERON: Apparently not.(明らかに違う/生きている。)
ジョディのシーンでも首の骨が折れるような音はしていましたが、実際はジョディは死んでいませんでした。また、デレク・リースも、この未来のスカイネット捕虜収容所(?)(実際は、キャメロンの外見を作るための施設)から解放されていました。
まとめると、
- 人類抵抗軍のリーダーであるジョン・コナーに伝えたいメッセージがあるサイボーグレジスタンスは、特使を送る必要があった。
- そこで特使としてTOK715(キャメロン・フィリップス)を選び、その外見を(ジョン・コナーに親しみのある)アリソン・ヤングにすることに決めた。
- 上述のデレク・リースらが連れていかれた「未来のスカイネット捕虜収容所(?・・・実際は、キャメロンの外見を作るための施設)」にて、人間から採取した血など使ってアリソン・ヤングの「外見」を作り出し、かつデレク・リースから直近のジョンコナーの居場所を聞き出した。→デレクが居場所を吐いたことの参考:キャメロンがデレクを救出したLA港倉庫
- と同時に「ノアの箱舟」内にて、アリソン・ヤングの「中身(パーソナリティ)」をコピーするとともに、人類抵抗軍の基地のパス(通行証/ブレスレット)を入手した
- 「ノアの箱舟」からTOK715は使者としてジョン・コナーの元へ飛び立った。
- その後、ジョン・コナーはサイボーグレジスタンスとの連携を強め、リプログラム・ターミネーターの多用(全基地に配備)やタイムマシーンの情報などを得て、スカイネットとの戦いの形勢を逆転させていく(救世主になっていく)ことになった。
(5)11章 「バベルの塔」
前述シーズン2冒頭の通り、キャサリン・ウィーバーは、A.I.を育成する「バビロン」というプロジェクトを発足します。ギリシア語表記の「バビロン」は、ヘブライ語表記では「バベル」となり、このキャサリンウィーバーの計画は、視覚的には「バベルの塔」を建立することに例えて表現されています。バベルの塔(The Tower of Babel)とは
「バベルの塔」とは古代メソポタミアの中心都市バビロンにて天(神)まで届かせようと建造中だった塔。それが今では転じて、- 「実現困難な計画」や「実現不可能な計画」や、
- モロく壊れやすい「砂上の楼閣」
そのため、「サラ・コナー・クロニクルズ」では、バベルの塔を表すことわざ:“The Tower Is Tall. But The Fall Is Short.”(塔は高いが崩壊も早い。)がシーズン2第6話のタイトル(英題)にそのまま使われ、この章ではボイド・シャーマン先生のカウンセリングを通じて、がっちりと信頼関係で結ばれているかに見えるジョンとサラ・コナーらの親子の人間関係間にもちょっとしたワダカマリがあり、意外と壊れやすいのかもしれない、という「崩壊しやすい人間関係」が、このバベルの塔のことわざに引っ掛けて描写されていました。
視聴者に「バベルの塔」建立中(=AIの育成)をアピール(ネタバレ)するために、シーズン2第6話のこのシーン↑でも、キャサリン・ウィーバーはエリソンとの会話の手持ち無沙汰で、面白半分にサバンナ用のブロックを使ってバベルの塔を作って遊んでいます。 そして「はい、OK、カット!」と撮り終わった瞬間「やったぁ、私は(実現不可能と言われた)バベルの塔をちゃんと完成させたわよ!」とキャサリン・ウィーバーを演じたシャーリー・マンソンがガッツポーズをしてオチャメっぷりを炸裂させるサービスカットがDVDなどの付録映像に収録されています。 一応、これが「バベルの塔」であることの念押しとして、「サラ・コナー・クロニクルズ」製作陣が外注したレゴの製作会社のホームページ(https://www.brandongriffith.com/tvfilm#/new-gallery/)に、「Terminator: The Sarah Connor Chronicles - Tower of Babel」として掲載されています。ジョンヘンリーが作って遊んでいたボルケーノ(火山)のLEGOも、この会社の作品です。
9.11 と バベルの塔 と TSCC最終話
ちなみに「バベルの塔」といえば、旧約聖書の11章9節の「崩壊・混乱・天罰」のくだりが、古くから伝わるタロットカードの不吉な札(フダ)としても登場します。高い搭からは人がたくさん落ちています。 アメリカ・NYのワールド・トレード・センター(WTC:世界貿易センタービル)が2001年9月11日に狙われたのも、その首謀者が資本主義界の象徴的なWTCを「バベルの塔」とみなし、11章9節(=11th,9)に基づいた「バベルの塔」破壊と言いたかった、というわけです。 「サラ・コナー・クロニクルズ」の最終話では、飛行物体(ハンターキラーの試作機)が、ゼイラ社のビルに突っ込んでくるシーンがありますが、これも「9.11」をモチーフに撮影したことを、DVDの付録コメンタリーで、製作者が語っています。このシーンでは、キャサリン・ウィーバーのゼイラ社のビルが「バベルの塔」に相当する、という体です。
→関連記事:ゼイラ社(Zeira Corporation)の所在地・・・ビルの外観など
結局、このハンターキラーの攻撃は失敗に終わります。ジョン・コナーとサイボーグレジスタンスの提携がめでたく成約し(→詳細:「仲間にならないか」の意味)、最初のコラボ作業として、キャサリンウィーバーとジョンは未来へ飛び立った・・・つまり「バベルの塔」は壊れることはなく、当初の「バビロン」計画は成功して物語は終了した・・・かつ人類側も救世主を育て未来へ誕生させることに成功した・・・サラ・コナーの延命にも成功した・・・ということになります。
「サラ・コナー・クロニクルズ」は打ち切り(キャンセル)で途中で終わった、と思われている方もいますが、実はよくよく見ると、きちんと完結していると言えます。(もちろん続編を作ろうと思えば作れるような仕様にもなっています。)
十戒が納められた箱(アーク/聖櫃)
劇中、Connor's Box(ジョンコナーの箱) と呼ばれていた、T-1001(キャサリン・ウィーバー)が納められていた箱は、旧約聖書の「出エジプト記」に登場する「契約の箱」に該当します。「契約の箱」とは「十戒」が納められていたアーク(聖櫃)のことで、キャサリン・ウィーバーはこの箱から出た後、現代に飛び、エリソンを通じてA.I.ジョン・ヘンリーに「十戒」を教えます。WEAVER: What would you teach it if you could?
「あなたなら(A.I.ジョンヘンリーに)何を教える?」
ELLISON: You wanna teach it commands? Start with the first Ten.
「戒律を教えるなら「十戒」からだ。」
WEAVER: I thought about what you said. About rules. The Ten Commandments.
「私も同じことを考えたわ。戒律について。十戒について。」
(シーズン2第10話)
ちなみに「契約の箱」(アーク/聖櫃)というのは、映画インディ・ジョーンズ・シリーズの第一作『レイダース/失われたアーク《聖櫃》』に登場した「アーク《聖櫃》」のことです。インディジョーンズでは、また違う独自の解釈をその箱に付与していました。
尚、キャサリン・ウィーバーがオフィス内で分離させていたウツボにも、旧約聖書由来のネタが隠されていました。→詳細:ウツボとキャサリン・ウィーバー(T-1001 ターミネーター)
キャサリン・ウィーバー(T-1001)が「誰によって箱に閉じ込められたのか」「箱の中での心情」等については、シーズン2冒頭の挿入歌「サムソンとデリラ」にて語られています。→詳細:キャサリン・ウィーバーT-1001が歌うサムソンとデリラ(シャーリー・マンソン)の意味
シーズン3:新約聖書(福音)
新約聖書(福音)には、「救世主」や「使者」が登場します。救世主
未来へ飛んだジョン・コナーが、突如、「救世主(メシア)」として登場し、ターミネーターを捕獲し、リプログラムする知識などを用いて、人類を勝利に導く・・・という未来主体のシーズン3となりますが、この辺りはT1やT2、サラ・コナー・クロニクルズでもすでに断片的に描かれているので、想像はたやすいでしょう。使者
また、新約聖書の福音には、「使者」が登場します。「使者」とはカイル・リースのことかもしれませんし、キャメロン(TOK715)のことかもしれません。
ちなみに、シーズン1第7話にて、シルバーマン博士の面白い言及がありました。
Matthew 7:15, the full verse is:
Beware of false prophets which come to you in sheep's clothing but inwardly, they are ravening wolves.
マタイ7章15節 偽預言者に用心せよ。羊の皮をかぶっているが中身はオオカミだ
新約聖書「マタイによる福音書」の第7章15節を引用しているのですが、ここでも「715」という数字が出てきます。上述「旧約聖書」ノアの箱舟のくだりと共通するのですが、TOK715の715というのは、「秘密のミッションを持った使者」ということを表しているのかもしれません。
→関連記事:斧を置き人類を解放したのはキャメロンか
いずれにしても、シーズン3では、「使者」が活躍する(現代/過去へタイムトラベルする)過程などが描かれることが考えられます。
「福音」とは「福の音(便り)」のことで、文字通り「グッドニュース」のことなので、シーズン3が作られたとしても、「良いこと」が描かれるのは間違いないでしょう。
以上、「聖書」から紐解くターミネーター・サラ・コナー・クロニクルズでした。