サーキシアンによる車の爆破に巻き込まれた衝撃でプログラムに異常をきたし暴走を始めたキャメロンをこの倉庫で車に挟んでチップを抜きとり、その後、デレク・リースやチャーリー・ディクソンが合流して、キャメロンをテルミットで燃やして処分しようとした廃車置き場。
(「ターミネーター・サラ・コナー・クロニクルズ」シーズン2第1話「ジョン抹殺 / Samson and Delilah」)
そのロケ地はこちら。
The Junkyard where Cameron was going to be burned by thermite
Film Location
- Warner Bros. Studios "LOT R" near Building 45 and Los Angeles River
- 4000 Warner Blvd, Burbank, CA 91522 U.S.A.
- 座標: 34°08'45.3"N 118°20'19.2"W
34.145921, -118.338674
ロサンゼルス川に向かって段差があるため、劇中の土手のコンクリート塀の模様や、その上の手すりなどが一致しています。 このロケ地はWBスタジオの敷地内ですが、WBスタジオの南側の一般道 Forest Lawn Dr. から上写真のように見える場所にあります。
ここはふだんは撮影用の機材などを運ぶトラックなどを停めてある駐車場スベースですが、ワーナーブラザーズ・スタジオの施設案内地図では「LOT R」という区分名称になっています。
完全に作業スペースなので、ワーナーブラザーズ・スタジオ・ツアーなどで一般人が行くことはありません。
デレク・リースらと反対側の立ち位置にいるジョン・コナーの背後には、ロサンゼルス・リバーを挟んで対岸にある「Toluca Lake Tennis and Fitness Club」のビルや、ロサンゼルス川に沿って設置されているフェンスが映っており、この場所がロケ地であることに間違いありません。
このキャメロンを燃やすシーンの見所・解説
「ジョン・コナー」に成っていく過程
このシーンでは、母サラ・コナーや叔父デレク・リースらの意思に反して、ジョン・コナーが自らの意思と判断で、キャメロンを復活させることを選びます。ジョン・コナーが自らを信じ始めて、自信を持って自己決断をするという、未来のあの「ジョン・コナー」になっていく1つの成長過程が描かれています。このシーン、少し状況は違いますが、「ターミネーター2」で、処分をしなければならず溶鉱炉に沈んでいくT-800とジョン・コナーの関係を思い出させるものがあります。T2では(一応)T-888は役割が終わったので、という点が違いますが、あの時の少年ジョン・コナーが、もし高校生かそれ以上の年齢だったら、溶鉱炉に沈んでいくT-800に対して、また違った決断をしたのかもしれません。
テルミットとは
キャメロンを燃やすために、キャメロンの周囲に撒かれていた銀色の粉はテルミットです。テルミットについては、こちらターミネーターをテルミットで燃やした小屋(納屋)のシーンでキャメロンから詳しい説明があり、T-888のVICKを処分するときにも使われていました。また、Presidio Alto Military Academy【軍士官学校】にて、バレットM82で仕留めて池に沈んでいくターミネーター・T-888を燃やす際にも、テルミットをダイナマイトのように筒状にしたものが使われていました。
意外とよく使われるロケ地
このロケ地、撮影用に用意されたバックロットではないにもかかわらず、「ターミネーター・サラ・コナー・クロニクルズ」ではよく使われています。実は、この「廃車置き場」のお隣(すぐ北側)は、このデレク・リースのタイムトラベル到着地点のロケ地として使われていました。
また、そのデレク・リースのタイムトラベル到着地点とほぼ同じ場所が、T-888 クロマティが合体を始めたスクラップ工場として、最初にクロマティのボディが、鉄くずの中から片手を突き上げるシーンのロケ地として使われていました。
ワーナーブラザーズ・スタジオ内の建物「MILL 44」から南西の区画は、自動車整備セクションなどがあるため、雰囲気は工場っぽくなっています。そのため、スクラップ工場とか、がれき置き場とか、ガテン系の用途のロケ地として使われることがこの辺りは多いようです。
少しの無駄もないよう、スタジオの隅々まであらゆる場所を映画やドラマに使い倒しているワーナーブラザーズのエコ感覚がうかがえておもしろいです。
サラ・コナー・クロニクルズは、「ターミネーターとの戦い」というタフでハードなエピソードが多いので、バックロットの、のほほんとした一軒家よりかは、こういった荒廃感ある場所のほうがロケ地としての需要が高いようです。
Against The Orderの落書き
キャメロンを燃やそうとしている隣の廃材には、AGAINST THE ORDER(命令に反している)という落書きが確認できます。このAGAINST THE ORDERという落書きは、この3つのターミネーター作品に登場【6th St Bridge】のシーンにて、ジョン・コナーの背後に書かれていたものと同じです。 これは「プログラムに反して暴走しているキャメロン」のことを撮影しているシーンなので、AGAINST THE ORDER とスタッフが茶化してあちこちでおこなっている「おふざけ」です。
サラ・コナー・クロニクルズでは、他にもこのキャメロンのNo Fate バッジのように、いろいろ隠しコマンドを仕込ませて楽しめるようになっているので、探してみてはいかがでしょうか。
# Terminator Sarah Connor Chronicles 201 Against the order