セラノ岬原子力発電所-T映画ログ

この未来から負傷兵がタイムトラベルで到着した路地からサラ・コナーの家にたどり着いたWells/ウェルズが言い残した、

Stop Greenway!.... Serrano Point, Two days...
（グリーンウェイを止めろ、セラノポイント、2日後・・・）

という言葉を元に、Avila Beach（アビラ・ビーチ）にあるセラノ岬原子力発電所（Serrano Point Nuclear Power Plant）の調査を始めたサラ・コナーとキャメロン、そしてデレク・リース。サラ・コナーとキャメロンは臨時雇用職員として採用されて原発に潜入します。
（「ターミネーター・サラ・コナー・クロニクルズ」シーズン2第2話「原子力発電所 / Automatic for the People」）

そのセラノ岬原子力発電所のロケ地はこちら。

セラノ岬原子力発電所（Serrano Point Nuclear Power Plant）

Film Location

El Segundo Power Plant(エルセグンド発電所)
300 Vista Del Mar, El Segundo, CA 90245 U.S.A.
座標： 33°54'34.6"N 118°25'28.1"W
33.909602, -118.424466

劇中のセラノ岬原子力発電所の建物は、カリフォルニアに実在するEl Segundo Power Plant（エルセグンド火力発電所）の建物の背景に、原発特有の白い円柱の煙突（冷却塔）を合成する形で作られています。

その背景にある白い煙突（冷却塔）2本は、おそらくRancho Seco Nuclear Power Plant(ランチョセコ原子力発電所)などどこかの原発の冷却塔の絵から持ってきたものを合成したようです。

つまり、実在する火力発電所に、原発特有の冷却塔の図を合成することで、原子力発電所を（撮影上）造り上げたということになります。

背景に大きな建造物を合成する手法は、サラ・コナー・クロニクルズでは、

などでも使われていました。

ちなみに、このセラノ岬原発を巡る「Avila Beach(アビラ・ビーチ)の戦い」の「Avila Beach(アビラ・ビーチ)」は、ロサンセルス北西部に実在していて、しかもそのすぐ近くには原子力発電所も実在(Diablo Canyon nuclear power plant)しています。

さすがに現存する原子力発電所の実名と実際の映像を使ってしまうと問題があるためか、発電所名を「ディアブロキャニオン」から「セラノポイント」に変え、その所在地とアイデアだけはサラ・コナー・クロニクルズのストーリーに採り入れて真実味を帯びさせ、映像はいろいろな場所の発電所の冷却塔やら建物を組み合わせてフィクションの「セラノ・ポイント原子力発電所」を造り上げた･･･といった構成を取っています。

この原発に関するシーンの見所・解説

なぜセラノ岬原子力発電所をスカイネットがねらうのか？

「なぜセラノ岬原子力発電所が重要で、スカイネットがねらっているのか？」というと、未来のスカイネットとの戦いにおいて、セラノ岬原子力発電所が人類の（人類抵抗軍の）貴重な電力供給源になっているからです。

そこが陥落すれば、人類は電力を失い、スカイネットとの戦いは不利になります。

キャメロンいわく、

Battle of Avila Beach, December 8th, 2026. Humans regain control of Serrano Point from Skynet.
2026年12月8日、アビラ･ビーチの戦いで人類抵抗軍はスカイネットからセラノポイント(原子力発電所)を奪還した。
(シーズン2第2話)

とのこと。

未来でその戦況を打破するため、スカイネットは原発の現場責任者であるグリーンウェイの外見を模したターミネーターT-888を現代に送り込んで原発に侵入させ、バルブを開けて原発事故を誘発させ、原発の運用停止→廃止をもくろんだわけです。

このシーズン2第2話のまとめ（あらすじ）

「審判の日」以降の未来ではセラノ岬原発はスカイネットが支配していた

2026年12月「アビラ･ビーチの戦い」で人類抵抗軍がスカイネットからセラノ岬原発を奪還した（人類抵抗軍の電力供給源となり戦況改善）

そこでスカイネットは原発そのものを消滅させようと、過去にグリーンウェイそっくりT-888を送り込み、事故を起こさせようとする（事故が起きたら原発は稼働停止→廃止となるため）

未来からやってきた負傷兵Wells（ウェルズ）が「セラノポイントのグリーンウェイを止めろ」と言い残して死亡

その情報を元にキャメロンとサラ・コナーが原発に潜入し、T-888グリーンウェイを阻止した

しかし、所長ネルソンがこの事故（グリーンウェイとキャメロンのバトル）の不審な点を事故調査委員会に報告しようとした（報告したら原発は稼働停止→廃止となる）

そこでキャサリン・ウィーバーは所長ネルソンをターミネートして真実を隠ぺい→詳細：キャサリン･ウィーバーが初体験させたバーの裏手

キャサリン・ウィーバーのゼイラ社が出資する会社 Automite Systems（オートマイト・システムズ）が、同原発のヒューマンエラー防止のためのA.I.を使った自動管理システムを導入することで、原発は安定稼働し続けることになった
※この原発はサイボーグレジスタンスにとっても貴重な電力源となるため→詳細：「仲間にならないか」の意味

そのため、このシーズン2第2話のタイトル（原題）は Automatic for the People「人々（人類）のための（原発）自動運転）」というオチになっています。

サラ・コナー被曝？

グリーンウェイ型ターミネーターとのバトルで、キャメロンが不利な戦況であることを原発指令室のモニターで確認したサラ・コナーが、キャメロンの加勢に現場へ向かうシーンで、近道を通るために、放射線が強い部屋を通りぬけるシーンがあり、サラ・コナーはそこで被曝します。

ほんの数秒、その部屋を走り抜けただけなので、被曝の程度の深刻さは不明ですが、サラ・コナーの癌発症への心配が増す伏線となります。

原発の仕組み紹介動画

原発に入り、待合室で待たされているサラ・コナーとキャメロンが、（主に子ども向けの）原子力発電の仕組みを説明するアニメを見せられるシーンがあります。キャメロンはそれを食い入るようにガン見していて、サラ・コナーはそのアニメとキャメロンを交互に見比べるというお笑いシーンですが、そのアニメは以下のURLで観ることもできます。

Atomic AI
https://youtu.be/4_q1d6f_NnM

ちなみにその原発紹介動画で語られていた文言は以下の通りです。

Nuclear power plants supply 20 percent of the nation's electricity.
But how do they work?
These lovely ladies are uranium fuel rods, and they are hot.
We're gonna start a chain reaction.
Oh,Nuts.
Hot rods make the water boil.The steam spins turbines.
Abracadabra. Energy.
We can't forget to cool the steam back to water so the process can be repeated.
Or else we'll have a massive compromise of the containment system.

グリーンウェイの右腕の傷の意味は

グリーンウェイは癌によるリンパ節切除手術で、右腕の上腕の内側に手術痕があります。この癌による手術自体は本編とは関係ありませんが、手術痕がある/無しで、それがグリーンウェイ本人か？グリーンウェイに成りすましたターミネーターT-888なのか？を見分けるためのネタとしてその手術痕の描写が挿入されています。

人間のグリーンウェイ当人は、原発稼働実験当日に自宅にて首吊りを装った状態で、亡くなっているのをデレク・リースによって発見されました。ここで注目すべきなのが、スカイネットが送り込んだターミネーターT-888が、単にグリーンウェイを抹殺するだけでなく、グリーンウェイが原発事故を起こしてから自ら亡くなったと見せかける完全犯罪工作をしている、という点です。ターミネーターにしては手の込んだ細工をやっています。

ちなみにこのセラノ岬原発の所長はその後どうなったか？というと、詳細はこちら↓
→詳細：キャサリン･ウィーバーが初体験させたバーの裏手

# Terminator Sarah Connor Chronicles 202 Battle of Avila Beach on December 8, 2026

セラノ岬原子力発電所