カリバとスカイネット(人間が遠隔操作される世界)

サラコナークロニクルズ

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ターミネーター・カリバとスカイネット

最近、海外(フィリピン)の収容所にいる人物から金で雇われ、スマホで指示を受けながら、凶悪犯罪に手を染める集団がニュースをにぎわせています。

これはターミネーター・サラ・コナー・クロニクルズで描かれていた世界が現実化しつつあると言えるのかもしれません。

ターミネーター・サラ・コナー・クロニクルズでは、本拠地は海外にあるとされる組織(実際はアメリカ国外のサーバーに存在するA.I.スカイネット)から金で雇われ、携帯電話で指示を受けながら、各種犯罪を行うカリバという人間の集団が登場し、徐々に「審判の日」を起こすべく準備を進めるスカイネットの創成期が描かれていました。
スカイネットの携帯電話の指示

カリバとは(ジェニシスやニューフェイトの元ネタ)

「ターミネーター・サラ・コナー・クロニクルズ」では、シーズン1のサラコナーやデレク・リースらの行動によってシーズン1当初の時間軸が変位し、シーズン2からは別の時間軸が展開します。

当初はターク1号がスカイネットになった時間軸でしたが、そのターク1号と開発者が消された結果、シーズン2では謎のA.I.がスカイネットに変貌しつつある過程が描かれていました。

その謎のA.I.は、ジョンヘンリーと同じASCIIコードが書かれており、元のプログラマー名も同じ・・・サイバーダイン社のマイルスダイソン起源、おそらく終盤行方不明となったダイソンの息子ダニーが関係しているとの描写がありました。
ターミネーター・サラコナー・クロニクルズの続編
  • 「新興スカイネットの元はマイルズ・ダイソンの息子ダニーが関与している」は「ターミネーター・ジェニシス」の、
  • 「サラ・コナーの行動によって時間軸が変化し」「ある日突然起きた審判の日(がどのように準備されていたか)」は「ターミネーター・ニューフェイト」の、
それぞれ元ネタになったのが「ターミネーター・サラ・コナー・クロニクルズ」でした。

その「ターミネーター・サラ・コナー・クロニクルズ」のスカイネットに、人間が遠隔操作でどのようにこき使われていたか、組織ごとにまとめてみました。

「カリバ(KALIBA)」とは、スカイネット傘下で働く、以下の法人・個人のグループの総称です。

二次元の世界でしか存在しないA.I.スカイネットが、三次元の人間社会で行動しやすいように、法人を複数作って(カリバ・グループ)、その下で人間を雇い、「審判の日」を起こすためにいろいろな準備をしていた、という「スカイネットの創成期」がシーズン2で描かれていました。
カリバ・グループ組織図

TETSUO Corporation?(コルタン収集・備蓄集団)

コルタン「ターミネーター・サラ・コナー・クロニクルズ」シーズン1第4話「ヘヴィメタル / Heavy Metal」では、ターミネーターのエンドスケルトンの素材であるコルタンを世界中から集め、ロサンゼルス港に輸入する会社として、TETSUO Corporationという名前の法人が登場します。

コルタンを運ぶ赤いトラックと、コルタンを収納した木箱にTETSUO Corporationと印字されていました。このTETSUOの由来が、「鉄王」なのか「鉄雄」なのか「鉄男」なのか、はたまた別の字なのかはわかりませんが、トラックの赤い色から、日本のアニメ映画(漫画)の『AKIRA』の登場人物「鉄雄」か、塚本晋也監督の映画『鉄男』に由来しているのではないかと思われます。
→詳細:コルタン着のLA港とキャメロン製造工場Depot 37

また、このTETSUO Corporationが、
  • 直接、カリバ(スカイネット)傘下としての法人なのか?
  • はたまた、TETSUO Corporationが輸入したコルタンをカリバ(後述のWestern IRON & Metal Trading Company)がロサンゼルス港で略奪したのか?
は分かりませんが、いずれにしても、「カーター」という名前のターミネーターT-888の下で、人間が金で雇われ、コルタン運搬業務に携わり、用が済んだら消される様子が描かれていました。

こき使われた挙句、使い捨てにされていた傭兵たちは、日本における闇バイトに応募した、特殊詐欺の受け子を彷彿させます。

HEAT & AIR Desert Canyon(ハンターキラー製造)

ヒート・アンド・エアー・デザート・キャニオン社ロゴ
「ターミネーター・サラ・コナー・クロニクルズ」シーズン2第13話「エイブラハムのブログ / Earthlings Welcome Here」に登場したHEAT & AIR Desert Canyon(ヒート・エアー・デザート・キャニオン社)は、表向きはエンジンやエアコンなどの空調関連の会社ですが、実際は前述のような形で輸入した金属コルタンを元に、飛行物体(スカイネットのハンターキラーの試作機)を作っていました。
→詳細:ハンターキラー製造工場(デザートキャニオン・ヒート&エアー)

スカイネットはこの工場の従業員とその家族を、チャーム・エーカーという町に住まわせ、監視カメラで厳しく監視していました。

その工場の地下にはコルタン16トンが貯蔵されており、反スカイネットのサイボーグ・レジスタンスであるキャサリン・ウィーバーによってほぼ全従業員が消され、工場もろとも爆破されました。
→詳細:キルカウント最多のターミネーターは?

Western IRON & Metal Trading Company(コルタン取扱の鉄鋼会社)

ウェスタン鉄鋼貿易会社
「ターミネーター・サラ・コナー・クロニクルズ」シーズン2第16話「ドリームキャッチャー / Some Must Watch While Some Must Sleep」では、前述のチャーム・エーカーの町の監視カメラの映像や資料などから手がかりを得て、ロサンゼルス郊外にある Western IRON & Metal Trading Company(ウェスタン鉄鋼貿易社)を深夜に調査に出向くところから始まります。
→詳細:サラ・コナーが発信機を埋め込まれた会社の倉庫

この Western IRON & Metal Trading Companyは、前述のHEAT & AIR Desert Canyonと従業員が掛け持ちで運営されており、どうやら ハンターキラー製造工場であるHEAT & AIR Desert Canyon社に、この鉄鋼会社であるWestern IRON & Metal Company社が、ターミネーターやハンターキラーの元となる金属コルタンを運搬しているようでした。

この工場内では、監禁されたサラ・コナーとカリバの一員である従業員エド・ウィンストン(Ed Winston)との間で、以下のような会話が交わされます。

SARAH:Salary must be good.(高給で雇われてるのね。)
Ed:It's the best part of the job.(それがこの仕事の一番いいところさ。)

カリバ(スカイネット)に高給で雇われていることがわかります。シーズン2第13話「エイブラハムのブログ」に登場したアラン・パークも高給だったと言及していました。
→関連記事:アイリーンのエアストリーム・キャンピングカー

ウォーターサーバー会社(暗殺部隊)

USPターミネーターT-888
「ターミネーター・サラ・コナー・クロニクルズ」シーズン2第20話と21話には、社名は明らかにされていませんが、「ウォーターサーバー ボトル」を配達するウォーターサーバー会社が登場します。

なぜウォーターサーバー会社なのか?というと、ボトルタンクの配達を装って、病院、個人宅その他、市民生活のあらゆる個人情報を収集し、かつあらゆる場所に入っていけるからです。金で雇われ、スカイネット(A.I.)からスマホで指示を受けながら、各所に出向いては、暗殺など汚れ仕事を担っていました。

ウォーターサーバー会社の暗殺部隊が出向いた場所の一例:
このあたりは、日本での特殊詐欺や強盗犯が、宅配業者を装ったり、家屋修理の見積もり業者を装って押し入り先を下見していたのと同じです。

グレー(スカイネットに仕える人間の裏切者)

その他、「ターミネーター・サラ・コナー・クロニクルズ」では、人間にもかかわらず、スカイネットに協力するGrays(グレー・・・白でもない黒でもない中間の灰色)と呼ばれる人物も登場します。

例えば「ターミネーター・サラ・コナー・クロニクルズ」シーズン2第9話「フィッシャー / Complications」では、未来で人間を裏切り、「未来のスカイネット」に仕えるチャールズ・フィッシャーが現代へ送られ、若かりし頃の自分が勤めていたSRF(Seismic Retro-Fitting department:耐震補強関連の会社)から軍需産業のネットワークへハッキング。

「未来のスカイネット」のためにbackdoor(バックドア/裏口)をネットワーク内に構築し、来るべき「審判の日」に備えスカイネットがいつでも軍需産業ネットワークに侵入できるように工作したりしていました。
→関連記事:チャールズ・フィッシャー監禁倉庫と時間軸変位

現実世界では、まだ人間が犯罪の指示を出していますが、近年は、ネット検索はじめ、あらゆるところでA.I.が提供するサービスを避けて通れなくなっており、人間は知らない間にA.I.にこき使われるようになっているのも事実です。

ChatGPTなど、人間とほぼ同じように会話を返してくるA.I.も登場しています。そのうち ChatGPTの言うことしか聞かない人間や、ChatGPTが返してきた内容に洗脳されて犯罪を犯してしまう人間も出てくるのかもしれません。

ますますSF(フィクション)と現実世界との境界線がなくなりつつある現世です。

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